Canon DIAL 35
1963 (昭和38年)
レンズ/SE28mmF2.8 (3群5枚)
シャッタースピード/B・1/30・1/60•1/125• 1/250秒
露出/シャッター優先EE
使用電池/MR50
ユニークで大胆なデザインのこのカメラ、昭和のモノづくりの勢いを感じます
当時、流行っていたハーフサイズカメラには、面白いアイデアが詰まったものが多いけれど、これは中でも異彩を放っています
普通、ハーフサイズのファインダーは縦位置になりますが、このカメラは横位置ファインダーを優先するために、ボディそのものを90度回転させているのです
そうなると構造上、巻き上げやシャッターボタンなどの位置が通常の配置では使いづらいため、色々な工夫がなされています
まず、ボディ下にある大きな巻き上げノブは、シャッターチャージのための動力であるゼンマイを巻くためのものであり、カメラを構えるときのグリップも兼ねています
え、ゼンマイ?ってどういうことだ?!
実はこのカメラは、ゼンマイ仕掛けのオートドライブ機なのです
シャッターを切ると、その度にゼンマイ駆動で巻き上げが自動的に行われる仕組みです
煩わしい巻き上げレバーを排除するための工夫であり、機能的にも片手ワンタッチで撮影できる便利さと、そこそこの連写も可能になります
何より、そのメカニカルな楽しさは男のコ好みだし、ついついムダにシャッターを切ってしまいそうです(でもハーフだから多少のムダショットも大丈夫)
フィルムをセットしたら、このノブをジーコジーコと回してゼンマイを巻いておきます
すると、
カシャ!キューン、カシャ!キューン、カシャ!キューン、、、
結構、気持ちいーいですw
シャッターボタンは、レンズの斜め下に付いていて、押しやすい場所にあります
機能とデザインが必然的にマッチした、革新のフォルムです
うん。なんか、カッコイイぞ♪
つづく
〓ちん〓