パリ滞在中、

アートにほとんど興味のない

イギリス人の夫を連れて

ルイ・ヴィトン財団の美術館に行きました。



息抜きがてら

パリに来たかった最大の理由は、

ここで現在やっている

大規模なマーク・ロスコ回顧展を

観たかったから。


様々な作品を集めた美術館には

あまり行きませんが、

一人の画家についてfeatureされた特別展は

好きで、たまに行きます。


マーク・ロスコという現代画家の存在は

10年前にヒューストンで彼のチャペルに

連れて行ってもらい、知りました。


(公式サイトより)


チャペルとは言っても

宗教色は排除されており、

どんな宗教の人でも行ける場所です。


ロスコは最も高額取引される現代画家の一人で、

抽象画としては、おそらく最高額。

(他界されています。)


さて、ヴィトン財団のロスコ展は

キュレーターにはもう少し解説が

欲しかったところ。


それでも、全く解説が無かった訳では

ないので、断片的な解説から自分で勝手に

考えました。


若かりし頃のロスコの写真。

本人が " I don't look like this."

『ぼくはこんなんじゃない。』

と書き込みをしています。



彼の初期の作品は初めてみましたが、

キュビズムに傾倒していたのは、だからかな。


人間の内面を表現するためにキュビズムの手法を

選んだのだろうと思いました。


大学では心理学を専攻したロスコ。



『人間の根源的な感情を表現することだけに

興味があるのです。』


これは晩年の言葉なのか、それもよくわからない。

キュレーター、もう少し解説が欲しかった。


そして、彼の有名な画風が確立するのですが、

ガチャガチャしたキュビズム時代の絵とは

あまりにも違うので、ここに至るのに

どういう経緯があったのか

キュレーションの腕の見せ所が欲しかったけど、

何もなかった。。。


私がロスコを生で見ることに惹かれるのは

写真で見ても何も起きないのですが、

生で直接見ると

突然頭の中が『飛ぶ』とでもいうか。



境界線のなさに目の前がぼやけ、

トランス状態になるというか。



彼の絵を見ていると、

永遠を感じるのです。



ロスコといえば、瞑想と言われるのは

彼の絵を見た人のほとんどが

こういう感覚を覚えるからだろうと思います。



この展覧会のおかげで、

ロンドンのテート美術館にロスコルームが

あることを知りました。

(それらも、今回のパリに貸し出されています。)


なので、ロンドンでテート美術館に行く

楽しみが増えました。

(まだ行ったことがない。)


日本ですと、千葉の川村美術館というところに

ロスコルームがあるようです。

そこも行ってみたい。


パリのマドレーヌ寺院。



外壁を大規模修復中だからか、

冬のオフシーズンでパリが空いているからか、

中はガラガラでした。


イギリスやヨーロッパでは、

心か足が疲れたとき、教会に行って

ただ座っているのが好きです。


⇩クリックして頂けるととても喜びますニコニコ

ヨーロッパランキング
ヨーロッパランキング