本を片付けて段ボールに詰めて、服は持ってくものと送って貰うものに分けて段ボールに詰める。あとは鞄。あとは、色々。捨てるものも、棄てなきゃならないものも、沢山在りそうな気がする。
八王子には、札幌ファクトリーは無いんだな。
昨日のライヴが終わって、今日は昼まで寝てた。疲れたんだな。大仕事が終わった気がする。思わぬ人が観に来てくれたり、仕事を終えて駆け付けてくれた人が居たり、最後の最後まで、感謝の絶えない夜だった。
札幌で音楽やって、なんだかんだ時間が経った。今のあたいの精一杯を、彼処に置いて来た。
音楽で飯を食うと豪語して過ごした16歳から。8年経った。これから先、何で飯を食うのかは解らないけど、あたいの日常は今までの非日常に変わる。
八王子は不思議な街で、北口から出ると目の前にすすきのみたいな空間が在る。道を二本くらい奥に行くと、景色は変わって山が見える。長い坂を登って、バスに揺られて見た大学のでっかい門は、何だか夢の世界みたいだった。
学生の頃のことは良く覚えてない。覚えていたくないんだと思う。高校最後のライヴだけ、鮮明に覚えてる。大好きなバンドのコピーをやって、あたいのやりたいことはこれだと思ったけど、それは多分、自分を隠す為に見付けた手段だったんだなと思う。
大人になると、色んなことが見えて来る。自分のことも、他人のことも。当たらない方が良い勘が当たったり、知りたくもないことを知ったり、聞きたくもないことを聞いたり。それは面倒臭くてやたらと五月蝿いけど、それはそれで良いんだと思う。ぼんやりと毎日を過ごすよりは、よっぽど。
受験前の何週間かは、つらくてつらくて、早く試験受けてこの毎日から解放されたいと思ってた。多分、これから先もおんなじように思うことがあるんだと思う。責任とか、生活とか、夢や理想。現実は難しい。自分は案外、思う通りに動いてくれない。
大学に落ちたことに意味を見出だすのは、案外簡単だった。追加合格の通知が届いた意味を見出だすのには、多分4年は掛かるんだろう。
不安とか、恐怖とか、見て見ない振りをするのは得意じゃない。あたいは不安だし、新しい日常を怖がっても居る。でも、それでもぼんやりと、でっかい夢を一つ叶えた自分が、ちゃんと居るのは解ってる。
寂しい気持ちや、泣きたい気持ちは、煙草の煙と一緒に消した。強くなる。言葉にするとダサいから、あたいは歌詞にしたり歌にしたりして、必死にもがいてたんだろう。
人生のうちの大切な真実は、案外ダサくてかっこわるかったりする。そういう方が、かっこよかったりもする。
金曜日、カウンターアクションに行って、その後、お世話になったスティングレイに行こうと思う。逢える人には、そこで逢いたいと思う。
そう言えば、カウンターでライヴしたこと、無かったな。ひっくいステージが、結構好きだった。八王子で、ステージに立つことは無いと思う。あたいのステージは図書館になって、机の上になる。
こう見えて、あんまり大きいことを言うのは好きじゃない。過信するのは怖いことだし、自分を過小評価してる自覚もあんまりない。
でも、あたいは自分に負けるのが好きじゃない。学費が安くなるからとか、そういうのは二の次で、あたいは自分に負けたくない。だから、こんなガッタガタな脳ミソじゃ無理かも知んないしアホみたいな望みなも知んないけど、応援してくれてる人が居ることに疑いはないから、あたいは必死で頑張ろうと思う。
四年後、卒業する時には、首席を土産に、帰って来ます。
カフェモカをアイスにしたら、身体が冷えた。歩いてたら、あったかくなるかな。ファクトリーの中、少し見て帰ろう。
昨日のライヴのセットリストは、彼処に居た人たちだけの、宝物にする。本当に有難う。
氷がカラカラ鳴ってる。カフェモカが薄くなった。ここの珈琲は、どこの店で飲んでも、いっつも美味しい。
煙草が無くなった。そろそろ出よう。
今日は、あったかいね。
道のそこら中に水溜まりがあって歩きにくい。履き潰した革靴から水が少し滲みる。
春が来るね。
どうか、お元気で。
愛してるぜ。
