サッカー界にもオイルマネー
『ブラジル代表のサッカー選手、ネイマールがサウジアラビアのアル・ヒラルに加入し、膨大な報酬についても注目されている。
このところ、世界のトップ選手がアラブのクラブに移籍することが最近の流行りとなっており、ベンゼマ、マフレズ、ファビーニョ、そしてクリスティアーノ・ロナウドなどのトップ選手が相次いで移籍した。
有名サッカージャーナリストのジュッカ・キフリはCBNブラジルで15日、サウジアラビアのサッカーチームに有名サッカー選手がオイルダラーで次々に雇われることに関して、「まるで有名サッカー選手の輝きで、独裁政権の数々の汚名を覆い隠そうとしているようだ」と皮肉った。
中でもネイマールの報酬は1日当たり約100万レアル(約3千万円)という破格の金額であるのに加え、サウジアラビアの景勝地を讃える投稿一つ当たり200万レアルを得るとの契約が行われており、1日当たり最大で300万レアル(約9千万円)稼ぐ可能性があるとキフリは語った。
15日付テラサイト記事によれば、ネイマールはアル・ヒラルから約1億6000万ユーロ(約8億6000万レアル)を2シーズンで獲得する予定。この額は、彼がPSGから受け取っていた給与の2倍に相当。彼のPSGとの契約は27年まで有効だった。
アル・ヒラルとPSGは約9千万ユーロ(約4億8400万レアル)の移籍金に加え、ボーナスなどで1千万ユーロ(約5400万レアル)の移籍契約を締結したとされている。
ネイマールのアル・ヒラルへの移籍は、ヨーロッパ以外のクラブによるサッカー史上最大の移籍となる。』
ブラジルの至宝と言われるネイマール。
世界的に有名な選手でブラジル代表としてワールドカップでも活躍してきたネイマール。
そのネイマールがPSGからサウジアラビアのアル・ヒラルに加入。
これまではオイルマネーはヨーロッパのサッカークラブの経営に手を出したり、広告宣伝と言う形で活用されていた。
ところが最近はオイルマネーで有名選手を買っている。
こうした傾向を見ていると、かつての中国を思い出す。
中国クラブは多額の報酬で、ある程度のレベルの選手が中国でプレーした。
しかし、中国リーグへ移籍した選手は、その生活なのかチームの考えなのかわからないが、すぐに別の国に移る選手が多かった。選手としては、割のいいアルバイト感覚だったのかもしれない。
さて、今回のサウジアラビア。
金で選手を取り組むのは中国と同じだが、来ている選手が桁違いに凄い。
世界的に名の通った選手がサウジアラビアでプレーを選んでいるのだ。
ベンゼマ、マフレズ、ファビーニョ、そしてクリスティアーノ・ロナウド。
ヨーロッパの一流と言われるクラブで活躍し、各国の代表にも選ばれているそうそうたるメンバーだ。
普通そういう一流選手はヨーロッパ以外の国にはいかない。リーグのレベルが落ちるので、対戦相手のレベルが落ちることによって、代表での地位や次へのキャリアステップに影響するからだ。
サウジアラビアに移った選手は巨額な金で行ったのは間違いない。
ただ中国と状況が違うのは、一流と言われる選手が多く集まるとリーグ自体が活性化される。
そのレベルは周りに選手のレベル向上にも役立つだろう。
それにかつての同僚やライバル達がいれば、ネイマールのような有名選手でもその対戦が楽しみになるというメリットがある。
ネイマールがバルセロナで、C.ロナウドがレアルマドリッドで対戦していたようにね。
自分一人で段違いに上手いというのではモチベーション維持が難しいだろうが、それなりの選手が相手チームにいると競争心も沸いてくるだろう。
そういう意味ではサウジアラビアのリーグは面白いのかもしれない。
ただサウジアラビアは言わずと知れたイスラム教の聖地がある国。
ハッジと言うイスラム教徒のメッカ参りは有名だ。
その為、イスラム国家の中でもサウジアラビアは戒律が厳格だと言われている。 女性と触れ合うのも気を遣う国だ。
そういうイスラムの戒律が厳しい国の生活に自由を謳歌してきた有名サッカー選手が適応できるかどうかは怪しいところだ。
イスラム教徒でなければ、先ず家族、特に奥さんが耐えられるかどうかという問題も出てくる。本人だけの問題ではない。
家族をヨーロッパに置いてくるということなら、別居状態になる。
金も名誉も得た超有名選手が、そういう生活を何年も続けるかとなると甚だ疑問だ。
この記事によると、ネイマールなどは1日当たり約100万レアル(約3千万円)という破格の金額であるのに加え、サウジアラビアの景勝地を讃える投稿一つ当たり200万レアルを得るとの契約が行われており、1日当たり最大で300万レアル(約9千万円)稼ぐ可能性があるとある。
普通の人が一生かかっても貯めることができない金額を1日で稼ぐというのだ。
ネイマールがサウジアラビアの景勝地を推薦するだけで6千万円。
メチャクチャ効率がいいインフルエンサー。
それだけの金額を短期間で稼げれば、1年ぐらいでサウジアラビアを去る可能性も高いと思う。サウジアラビアのリーグのレベル向上を目指しての移籍なら別だけどね。
それにしても超有名サッカー選手ともなると、ここまで金が稼げるようになるんだね~。
最近ではアルゼンチンのレジェンドのメッシがアメリカのリーグに移籍した。
バロンドールを分け合ってきたC.ロナウドがサウジアラビア、メッシがアメリカと欧州の一流クラブから離れた。
年齢を重ねてきたとはいえ、まだまだヨーロッパリーグで通用する実力があるにもかかわらずだ。
それぞれ広告などの付随契約も含め、巨額の金が動いているのは間違いない。
さて、サウジアラビアのリーグにこんな顔ぶれの選手が揃ったことは大変興味深いが、来年も同じ状態かと言うと疑問だろう。
サウジアラビアリーグを見るなら今かな?
ただサッカー日本代表の事を考えると、要注意だ。
サウジアラビアはこれまでに何度かワールドカップに出場しているアジアではサッカー強豪国だ。
サウジアラビアの選手はあまりヨーロッパのクラブでプレーしていないだけに、ネイマールやC.ロナウドなど超一流の選手のプレーを間近で見て、サウジアラビアの選手のレベルが上がるという事は想像に難くない。
そうなると次回のワールドカップアジア予選はサウジアラビアは要注意ということになる。
中国は多額の金で選手や監督を呼び寄せたが、中国選手のレベルはさほど変わらなかった。
元々の中国リーグのレベルや対戦回数も影響していると思われるが、サウジアラビアは要注意だと思う。
果たしてオイルマネーで。どこまでサウジアラビアが強くなるのか。