スペインの製造者責任
『一家団欒のひとときが、一瞬にして地獄に 「オリーブ」と一言でいっても、種入りのものや種なしのもの、またパプリカやアンチョビなどが詰まっているスタッフドオリーブもある。
スペインのバレンシア州で、家族とレストランに訪れた女性はスタッフドオリーブを注文した。
彼女はオリーブの中にもちろん“何か”が詰まっているつもりで、気にせずにそのまま食べた。 ところが、柔らかいパプリカの代わりにそこにあったのは、種だった。
しばらくすると歯がずきずきしはじめ、その痛みは次第に耐え難いものになった。
翌日、その女性が救急で歯医者に行くと、なんと歯が縦に真っ二つに割れていることが判明。割れた歯はすぐに摘出された。
スペイン「バングアルディア」紙によれば、この女性の代理として、消費者連盟が法廷外でこのオリーブの製造元と交渉しようとしたが、オリーブの製造元「Encurtidos Molero S.L.」と保険会社はこの申し立てを却下。
結局、裁判へ持ち込むことになった。
消費者連盟は女性の歯の治療費と再建費用として1550ユーロ、そして術後のケア費に加えて健康だった歯を抜いて再建するという身体的苦痛を受けたとして400ユーロ、計1950ユーロ(約25万円)をオリーブの製造元に請求。
その結果、バレンシアの裁判所は、同社のオリーブに含まれていた「あるべきはずでない種」を女性が知らずに噛み、それが歯が割れたことの原因となったとして、製造元に1950ユーロの慰謝料と裁判費用の支払いを命じた。
スペインのオンラインメディア「クロニカ・グロバル」によれば、この判決に対して上訴することはできないという。
オリーブ製造者側のミスとはいえ、たった1粒のオリーブがこんな大騒動を巻き起こすとは、誰が想像しただろう。
これからオリーブを食べるときは、種なしを注文していたとしても気を抜かないほうがよさそうだ。』
スペインのレストランでオリーブを食べた女性の歯が折れて、損害賠償を言い渡された事件。
スタッフドオリーブと言うのは中に何か詰めてあるものだが、それが硬い種だった。
それは「あるべきはずでない種」として裁判で認められ、損害賠償の判決が言い渡された。
それは「あるべきはずでない種」として裁判で認められ、損害賠償の判決が言い渡された。
オリーブの製造元「Encurtidos Molero S.L.」はなぜ交渉を拒否したのだろう。
放っておけば女性が泣き寝入りしてくれると期待していたのだろうか。
ここで企業の姿勢が問われている。
女性として裁判を起こしたのは消費者連盟。
消費者の権益を守る組織。
その消費者連盟との交渉を拒否すること自体、意味がわからない。
オリーブの購買者である消費者を敵に回すような行為だ。
その交渉を拒否した結果、裁判に負け、損害賠償を払わされる結果になったが、ダメージはそれだけではない。
「Encurtidos Molero S.L.」オリーブは消費者から購買拒否にあうかもしれない。
何せ「あるべきはずでない種」が入ったオリーブを出しておいて女性の歯が折れた事実があるにもかかわらず、その交渉を拒否した企業姿勢はかなりイメージが悪い。
スペインでどのくらい「Encurtidos Molero S.L.」のオリーブを宣伝しているか知らないが、そのオリーブの消費者や取扱業者へのイメージダウンは計り知れない。
いくら広告費をかけて宣伝していても、こういう報道1つで一気にその広告費は無駄になる。
しかも、世界中にネットで拡散される時代だからね。
もし交渉の段階で、女性に詫びて誠意を見せていたら、賠償額ももっと安くすんでいただろう。この判決には裁判費用も含まれているしね。
結果から見ると、「Encurtidos Molero S.L.」社は余分なお金をかけて自社の悪名を世界に知らしめただけと言うことになる。
日本でも製造物責任法(PL法)がある。
ミスはミスで起こったことは仕方がないが、その後の態度が非常に重要だと言う事。
企業トップの考え方次第で、今後の売り上げが大きく左右すると言う事だけは、このニュースからしっかりと学んでおきたいな。