国産ジェットの初飛行でうかれてばかりはいられない | 世界面白ビックリニュース

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国産ジェット機「MRJ」初飛行成功

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151111-00000011-mai-bus_all



三菱航空機による国産初の小型ジェット旅客機「MRJ(三菱リージョナルジェット)」が11日午前、製造拠点のある愛知県豊山町の県営名古屋空港で初飛行 を果たした。

 「歌舞伎のくま取り」とあだ名される赤、黒、金の塗装がりりしい鶴のような細身の機体を、三菱航空機のベテランテストパイロットが操縦。

 この 日を待ちわびた関係者たちの夢を乗せて大空へと舞い上がった。  

  MRJは誘導路をゆっくりと自力走行し、滑走路上の離陸開始位置に一時停止した後、徐々にスピードを上げながら疾走。そして午前9時35分、ゆっくり機首 を引き起こすと機体は地上を離れ、上昇していった。

 初飛行のため、3本の脚は格納されず、機体の外に突きだしたままだったが、滑走路近くで見守った多くの 関係者が万感の思いで拍手と歓声を送った。

 MRJは約1時間半の飛行を終えて、午前11時過ぎに名古屋空港に無事、着陸した。

 三菱航空機によると、初飛行で離陸したのは試験用に製造されたMRJ初号機。同空港に隣接する三菱重工業小牧南工場で、2014年10月に完成(ロール アウト)した。

 これまでに地上で主翼強度、胴体与圧、走行などの各種試験を実施。10月29日に国土交通省による飛行許可を取得していた。

 初飛行は同空港と周辺空域で実施。航空機としての基本特性(上昇、下降、左右への旋回)を確認することが主目的のため、脚や主翼のフラップ(高揚力装置)などの可動装置は固定したままになっているという。

 MRJのプロジェクトは2008年3月の事業化正式決定以来、苦難の連続だった。旅客機開発はYS11以来約半世紀ぶりの挑戦とあって、計5回ものスケ ジュールの遅延に陥った苦難の「日の丸ジェット」。

 製造を委ねられた三菱重工にとっても、航空法に定めた型式証明(TC)を付与する国交省にとっても、民 間旅客機の開発は約半世紀ぶりのことだ。  

 スケジュール遅延はここまで5回もあった。1回目は主翼への炭素繊維複合素材の導入をあきらめ、金属製に改めたことによる設計変更(09年)。

 2回目は 三菱重工の製造ラインにおける不正検査の発覚で、製造工程の全面見直し(12年)、3回目は主要部品の製造・納入が遅延(13年)。

 そして、5回目は操舵 (そうだ)用ペダルを改修する必要性が判明(15年)。

 世界最大手の米ボーイングでさえ、最新のB787機では4年近くの遅延を余儀なくされるなど、近年の航空機開発は複雑化している。

 とはいえ、MRJは一連の遅延によって機体性能の優位性が失われつつあることも事実だ。

 実績に劣るMRJの切り札は、燃費に優れた米国プラット・アンド・ホイットニー(P&W)製新型エンジン「PW1000G」を世界初搭載することだっ た。

 ところが、ブラジル・エンブラエルも採用を決定。後発ながらも新型機の開発を着々と進めており、販売契約にもこぎつけている。

 同社はリージョナル ジェット機(70~100座席)の世界2大メーカーの一つで、航空市場における経験、信頼性、知名度は日の丸メーカーをはるかに上回る。

 もう一つの雄、カ ナダ・ボンバルディアはもちろん、ロシアと中国も新規参入するなど、MRJのライバルは数多い。  

 2015年11月6日現在、MRJの受注は全世界計407機(確定223機)。三菱航空機は「これだけの受注を初飛行前に達成した例はライバル他社にも ない」と自信をみせているが、目標とする「1000機」にはほど遠いと言わざるを得ない。

 先代のYS11は高性能をうたわれながら、販売に失敗した。機体 を購入してくれた世界各国の航空会社に補修部品の安定供給をしていく必要があるほか、MRJを乗りこなすパイロットの養成も大きな課題だ。

 初飛行にこぎ着けたとはいえ、MRJ日本の航空史の新たなステージを切り開いていけるか。その真価が証明されるのはこれからだ。【高橋昌紀/デジタル報道センター】』


  三菱航空機による国産初の小型ジェット旅客機「MRJ(三菱リージョナルジェット)」が初飛行に成功した。

  国産ジェット機の商業化が2008年3月に宣言されて苦難の連続。 MRJは、計5回ものスケ ジュールの遅延に陥った苦難の「日の丸ジェット」だ。

 そりゃそうでしょう。 日本の航空産業は衰退していた。

 ボーイング社などの飛行機の一部分を製造する事はあったが、完全なる国産ジェット機はなかった。 航空機製造はコンピュータ化などで年々進化を遂げているが、逆に構造が複雑になっているのも事実。

  三菱航空機は他国の実績ある航空機製造会社と違ってジェット機製造のノウハウがなく、ある意味手探りの状態もあったと思う。

 また、国土交通省にとっても、初の国産ジェット機ということで許認可に対して色々大変だった部分もあるだろう。

 日本国にとっても夢の国産初のジェット機なのだ。


 現在は韓国や中国に押されているが、昔は日本の家電製品が世界を席巻していた。誇らしかった反面、海外では日本では優秀な技術者が家電業界に行くからとも言われた。

  つまり、アメリカなどでは優秀な技術者は家電業界ではなく、宇宙産業航空産業にいくというような話だった。その結果、家電では日本製品は世界No1になったと。

  日本の技術がNo1ではなく、欧米が力を入れる部分とは違っていたからと世界No1になれたというのが当時の欧米人にはあったような気がする。

  確かに日本には航空機製造会社がなかった。宇宙産業アメリカ、ロシアなどに比べると遅れているのも事実。

  自動車以上に、航空機には色々な技術が必要だ。 航空機業界が元気なら、付属の産業も儲かる。航空機にはコンピューター、ガラス、革、タイヤ、エンジンなど色々な物が使われ、その組み合わせで作られている。

 かつては日本にもYS-11という国産旅客機があった。でも、YS-11はプロペラ機だった。 YS-11ANA,JAL、JAS(後にJALと合併)などの日本の民間航空会社だけでなく、航空自衛隊、海上自衛隊などで長年大活躍していた。

  風が強い時はかなり上下に揺れたけど、天気がいい時はプロペラ機が回り始めると、これから空に飛んでいくんだとワクワクさせられたよね。


 プロペラ機と言えども製造を続けていれば、製造過程の多少のノウハウはあったと思うけど、それも途切れていたからね・・・。大変だったと思う。

 日本がターゲットにしたのは小型ジェット旅客機分野だった。 大型ジェット機はアメリカなどのように広大な敷地がないと無理だし、できたとしてもリスクは高かったからね。

MRJ(三菱リージョナルジェット)」とリージョナルがついているように、比較的短い距離の地域間の運送を目的としたもの。

 この日の初飛行は「MRJ(三菱リージョナルジェット)」の性能を世界に知らしめるものにもなるので、絶対に失敗するわけにはいかなかった。

  万が一、失敗すれば知名度がない新興の航空製造会社は潰れてしまう可能性だってあったのだ。

  航空会社にとって安全性が一番大事。
  万が一、飛行機が墜落すれば遺族補償などの損害もそうだけど、数年はイメージ悪化で利用者は激減する傾向にある。そうなると会社倒産の危機に直面することも。

 その為に航空会社は多大な費用を捻出し、通常の日常整備だけでなく、期間ごとにドッグに入れて色々チェックする重整備を行っているのだ。 それが初飛行で性能に問題があるとなれば、今後のMRJ販売に多大な影響を及ぼす。

  そりゃそうだよね?

  誰が好んで、実績のない新しい航空製造機会社が作った性能が怪しい飛行機を買いたいと思う???

  だから、MRJ初飛行が成功したことは一つの重要なステップをクリアしたということで、ひとまず、「おめでとう」なのだ。

 ただ、MRJの成功は今後の販売数にかかってくる。いくら性能がいい航空機を作っても売れなければ、ビジネスとしては失敗だ。

 小型ジェット機産業
で知名度があるブラジル・エンブラエルやカナダ・ボンバルディアもMRJが参入してきて、黙って手を加えて見ているわけではないだろう。


 航空会社は各種機体に応じたパイロット訓練を行わなければならない。


 例えば、ボーイング社とエアバス社の飛行機は構造が違う。もちろん、操作方法も違う。各飛行機によって操縦マニュアルも違ってくる。

 パイロットの資格があれば、飛行機であれば全ての機種を操縦できるのではない。それぞれの機種の訓練を受け、合格しなければいけない。

 車に例えるとよくわかる。
 普通車の運転免許証があるからといって、タクシーやバス、ダンプが運転できるわけじゃないよね。

 つまり、航空会社は違った会社の似たような機種を色々買って試してみるという事は先ずしないということ。 機種を決めたら、何機がまとめて購入するか、リースするのだ。



 MRJにとって、実用化が遅れれば遅れるほど販売に不利になる厳しい状況ではある。その時間を使って、ライバル会社が新しいメリットを提供できてしまうから。

  いくら「Mitsubishi」の名前があっても、航空業界では実績と信頼において劣るのだ。 三菱商事など三菱グループが総力を挙げてMRJ販売の売込みをしても不透明な部分はあるからね。


  MRJの初飛行は日本にとっても嬉しい事だけど、あくまでもステップの1つをクリア下に過ぎない。

  本当に日本に航空産業復活できた確信が持てるのは、「MRJ(三菱リージョナルジェット)」が世界中で羽ばたくのを確認してからだ。

  「MRJ(三菱リージョナルジェット)」は日本の主幹産業や経済界の期待を背負ってるんだよ。

 

             MRJ(三菱リージョナルジェット)の成功を祈る!