トルコの言論統制
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140328-00000000-jij_afp-int
『【AFP=時事】トルコは27日、シリアでの軍事行動の可能性を検討する国家安全保障に関する会議の録音ファイルが流出し、それが動画投稿サイトのユーチューブ(YouTube)で広まったとして、同サイトを遮断した。
ファイルに録音されているのは、トルコの政府・軍・情報当局の高官らが、軍事報復の口実になるようなシリアでの武力衝突またはミサイル攻撃を仕組む計画を検討している様子だとされている。
レジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)首相は、その録音ファイルを流出させたのは政敵らだとして怒りをあらわに非難した。
同首相はすでに汚職疑惑の渦中にあり、最近では30日に実施される重要な地方選挙を前に大規模な抗議活動も行われている。
同国南東部のディヤルバクル(Diyarbakir)県での選挙集会でエルドアン氏は、「今日あるものがユーチューブに流出した。わが国の安全保障に関する会議の様子だった。
下劣で、卑怯で、道徳に反する行為だ。われわれは、彼らの洞窟を調べ上げるつもりだ。盗聴して誰の役に立とうとしているのか? 」と憤った。
同氏は政敵の実名は挙げなかったが、以前「洞窟」の例えを持ち出した際には、かつて同氏の支持者だったがその後対立し、今は米国で活動しているイスラム聖職者フェトフッラー・ギュレン(Fethullah Gulen)師を暗示していた。
ギュレン師の活動は、トルコの警察・司法関係者の間で広く支持されているとされる。
エルドアン首相は先週、マイクロブログのツイッター(Twitter)を遮断して国際社会から非難を受けたばかり。
ツイッター上では、同氏と側近が汚職に関与したことを示唆する他の録音ファイルが多数拡散していた。
これについて首都アンカラ(Ankara)の裁判所は26日、ツイッター遮断は言論の自由を制限するものだとして解除を命令していた。
トルコの通信規制当局TIBは、30日以内であれば上訴することができる。ツイッターの遮断はまだ続いているが、それをかいくぐって利用している人は多い。【翻訳編集】 AFPBB News』
トルコでツイッターに続き、Youtubeも遮断したトルコ政府。
しかもトルコの政府・軍・情報当局の高官らが、軍事報復の口実になるようなシリアでの武力衝突またはミサイル攻撃を仕組む計画だったり、エルドアン首相と側近が汚職に関与したことを示唆する内容だったり。
要はトルコ政府の悪巧み。
その自分に不都合な秘密を暴かれたからと言って、エルドアン首相は「下劣で、卑怯で、道徳に反する行為だ。」が言っているのは全くのお門違い。
犯人探しをするというならまだわかるが、その手段となったツイッターやユーチューブを使えないようにするというのは言語道断だ。
どこかの独裁国家と大して変わらない対応だ。
言論の自由を奪った愚行は国際的に非難されるべきもの。
隣国シリアについて、内戦の悲劇を増幅するような計画をトルコ政府がやっていること自体も国際社会は大いに非難するべきだ。
日本でも秘密保護法が成立したが、対岸の火事ではない。国家中枢にいる人間が自分達の私服を肥やす為の事を国家秘密と称して、正義から暴露した人間を罰することもできてしまうかもしれない。
ネットのSNS、ツイッター、YOUTUBEなど様々ツールを使えなくし、情報遮断をするのは「知る権利」を奪うもの。
国家を守ることは大事だが、トップに立つ人間次第では悪用できるシステムにしてはいけない。色々考えさせられるトルコのエルドアン首相の愚行だね。
【送料無料】秘密保護法は何をねらうか [ 清水雅彦 ]
|