ヨーロッパと日本の未婚率
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120909-00000012-rnijugo-ent
『若者の「晩婚化」「非婚化」傾向が指摘されて久しい。2010年の国勢調査によると、男性未婚率は25~29歳が71.8%、30~34歳は47.3%。1980年はそれぞれ55.2%と21.5%であり、上昇ぶりがうかがえる。
こうした変化の背景を『結婚の社会学─未婚化・晩婚化はつづくのか─』などの著書を持つ中央大学の山田昌弘教授はこう語る。
「ひとつは20~30代の恋愛活動が低調になったこと。もうひとつは結婚に踏み切るだけの経済力を持つ若者が減っていることが挙げられます。経済力がないと独立できず、一人暮らしをしたくても親元で暮らさざるをえない。そうなると同棲や結婚が遠のくんです」
冒頭の調査によると、50歳時点で一度も結婚したことのない人の割合を示す生涯未婚率も、1980年は男性2.6%だったのに対し2010年は20.1%に。女性の未婚率も同じく高まっている。
しかし、非婚化が進むのは日本だけではない。
特にヨーロッパでは結婚せずに家族の形をとる“事実婚”が増加。
2005年の国民生活白書によると、スウェーデンやデンマーク、フランスでは婚外子の割合が40%を超えるという。
「キリスト教の影響もあり、ヨーロッパでは離婚に対する考えがとても厳しい。また、スウェーデンやフランスでは事実婚のカップルや婚外子に対する法的保護が日本よりも手厚いんです。そうしたことも“結婚”という形にこだわらない理由かもしれません」
ちなみにヨーロッパでは、日本に比べ「同棲」するカップルがはるかに多い。内閣府の調査によれば、日本の同棲率は1.3%ほどだが、スウェーデンでは25.6%、フランスでは29.2%に及ぶ。
「ヨーロッパでは成人になるとみな実家を出るため、カップルの同棲はある意味当たり前なんです」 同じ非婚化でも実態はまったく違うようだが…、せめて僕らも積極的に同棲してみる?(河合 力)(R25編集部)』
日本で晩婚化が進んでいるのは承知の通り。経済が悪化し、正社員の需要を抑えているので、個々の経済力が落ちている。
企業が生き残りをかけて年功序列型の日本スタイルを壊し、リストラに拍車がかかるようになった影響がこの辺にも出てきている。
ヨーロッパも結婚率が落ちているというが、その実態は日本とは大きく違う。
ヨーロッパの西側諸国はキリスト教国が多い。特にカトリックは離婚を禁止しているからね。そういう宗教的な意識もある。
フランスなんかオランド大統領自身、事実婚だもんね。ファーストレディーが事実婚でもフランスではそれほど問題にならないらしい。
それとヨーロッパは日本とは社会的背景も違う。 成人したら親元を離れるというのが普通だというヨーロッパ。
一方、日本では年金問題を見ても分かるとおり、親子は助け合って生きていきなさいよというスタイル。 自立云々より、より安く公的な生活補助の負担にならないようにとのスタイルというべきだろう。
まあ、親子が仲良く暮らすのを否定するつもりもないけどね。
ヨーロッパでは婚外子に対する保護が厚いので、それほど結婚という形にこだわらなくてもいいということかもしれない。
ヨーロッパでは結婚する時に、予め離婚した時の契約要綱などを決めておくという事も多いようだしね。結婚がけっこう面倒なのかも?
日本の場合は、婚外子、つまり非嫡出子は嫡出子に比べて不利だからね。遺産相続だって、結婚して生まれた嫡出子に比べて半分しかもらえる権利がない。
また、ヨーロッパと違って日本では結婚をしていないで子を産むと、周囲の風当たりがきつくなるという社会的な圧迫もあると思う。自分だけじゃなく、子供にも不憫な思いをさすとかね。
ただ、最近では日本でも事実婚が自分の幸せだと選ぶ人もけっこう出てきているようだ。ま、これは究極的に言えば個人の問題だからね。
事実婚歴20年の〈結婚・離婚カウンセラー行政書士〉が語る「事実婚」のホントのことがわかる本-...
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どちらが良い制度かは文化的、社会的背景が違うから一概に言えないけど、同じ結婚率が低いといっても日本とヨーロッパの中身は随分違うということ。
こんなんで将来的な生産労働力が不足するから子を増やせ、人口を増やせといくら日本政府が旗を振ってもねぇ。
ドルに対してもユーロに対してもずっと円高の状態が続いているのを放置している日本政府。
シャープの危機もシャープ会社自体の問題もあるが、円高の影響も随分と影響している。だから、シャープほどでないにしても、ソニーもパナソニックも赤字になっているジャン。
実際の日本経済の実力にあっていない円高がずっと続く不思議。というか、日本政府の無策。
産業の空洞化で日本国内の雇用状態はどんどん悪化していく。
正社員として採用する数が益々狭まっている。そうなると収入が少ない。家庭を持っても不安だ。結婚に二の足を踏む。それが結婚率にも影響しているって話だよ。
それがボディーブローのように効いてきて晩婚化、未婚化を招き、政府の意向とは反対に出生率はどんどん下がっていく。そして日本の国力は落ちていく・・・。
そんなシナリオができつつあるのだ。
結婚率低下の原因を全て日本経済の悪化にまとめる気持ちはないけど、日本政府はそういう面も考えていかないとね~。
結婚率低下といっても、ヨーロッパより日本の方がもっと深刻な気がするというお話でした。チャンチャン。