http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110501-00000016-rcdc-cn
『2011年4月30日、韓国紙・朝鮮日報は、北朝鮮が鴨緑江の島・黄金坪の開発権を中国に与えることで合意したと報じた。期間は最長100年間。シンガポール華字紙・聯合早報が伝えた。以下はその抄訳。
中朝国境を流れる大河・鴨緑江。黄金坪は鴨緑江に浮かぶ島11.45平方キロメートルの島で、北朝鮮・新義州で最大の穀倉地帯として知られている。
複数の中国政府筋が明かしたところによると、5月末に北朝鮮の張成沢・朝鮮労働党行政部長が遼寧省丹東市を訪問し、最終的な契約を取り交わす見通しだ。
開発権の譲渡契約期間は50年。さらに50年延長するオプションもついている。開発権を得た中国は、黄金坪を物流、観光、加工工業団地として整備する計画だという。(翻訳・編集/KT)』
北朝鮮が中朝国境を流れる鴨緑江に浮かぶ島、黄金坪の開発権を中国に渡すと言う。 開発権は50年。更にオプションで50年。開発権って、実質領土を売ったのと同じことなんじゃ・・・。
開発権をもらった中国は、黄金坪を物流、観光、加工工業団地として整備する計画だという。つまり、中国は黄金坪を自由に使えるというわけだよね。 中国が整備して、色々インフラなど整って100年後に返還してもらう。
北朝鮮はそんな甘いことを考えているのかもしれないが、中国が工業団地など作ると鴨緑江の環境は一気に変わるだろう。
はっきり言って、中国の企業は環境問題よりお金儲けの方に関心が高く、中国政府の歯止めもあまり利かない気がするんだけど・・・。
何より、現在も地方では飢餓状態と言われる北朝鮮で、黄金坪は北朝鮮・新義州で最大の穀倉地帯と言われているらしいじゃないか!そんな穀倉地帯を失ったら、益々地方の人間は飢え死にすることになる。
北朝鮮は領土まで売らなくてはならないくらい経済が逼迫してきたということだろう。
中国政府がこの黄金坪の開発で、北朝鮮の人々も雇って少しは北朝鮮経済に貢献しようと言う腹づもりでもあるなら別だけど・・・。そうなると、北朝鮮の秘密主義に穴が開くことになるしね。そんな事は金正日総書記が許しそうもない。
いや~、北朝鮮はもう中国にしか頼る所がないのも事実なんだろうね。以前の共産主義時代のように中国とロシア(当時はソ連)を使い分けることもできず、西側からは経済制裁されている身。
同じ民族だと言うことで人道支援は行ってきた韓国も、自国の島を攻撃された怒りは癒えていない。韓国の国民感情は北朝鮮に援助できる雰囲気ではないだろう。
更に、同盟関係のような国だったリビアもカダフィ大佐が風前の灯になってきている。しかも、リビアにいる多くの北朝鮮労働者は北朝鮮に戻れないらしい。戻ってきた彼らがリビアで見聞きしたことを他の北朝鮮国民に話されるのを恐れているのだ。
自国で産業を立て直すパワーもなく、経済は年々下降線。それよりも何よりも食料を確保しないと、中東・アラブで起こっている民主化の流れが北朝鮮にも及んでくるかもしれない。
北朝鮮は黄金坪の開発権を売ることで、当面の資金を稼がなければならなくなっている程、経済がやばくなっているのかもしれないな。