イラクで製油所爆破
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110227-00000096-san-int
『【カイロ=大内清】ロイター通信によると、イラク北部バイジにある同国最大級の石油精製所で26日、爆弾テロとみられる爆発があり、操業が全面停止、従業員4人が死亡した。
この精製所の処理能力は1日約15万バレル。当局側は1週間分の国内需要をまかなうだけの備蓄はあるとしているものの、施設の完全復旧には早くとも数週間はかかる見通しで石油製品供給に影響が出るのは必至だ。
イラクでは電力不足やインフラの不備などに対する不満が高まっている。
25日には、マリキ首相の不参加呼びかけにもかかわらず、首都バグダッドや北部キルクーク、南部バスラなど少なくとも17都市で大規模な反政府デモが発生、各地で治安部隊との衝突があり、計15人が死亡した。
今回の精製所爆破により燃料不足がさらに深刻化すれば、国民の不満に拍車がかかる可能性が高い。』
イラク最大級の石油精製所が爆破された。 これは明らかにテロだろう。
イラクはフセイン大統領がいなくなって、イスラム教のスンニー派、シーア派の対立、イラク武装グループとアメリカなど外国治安部隊との小競り合いなど治安が悪化していた。
イラクはいまだに国としての治安が戻っていない。パワーバランスが崩れた為、各勢力が思い思いに行動しているからだ。
嘘の核疑惑などでフセイン大統領を無理矢理おろしたアメリカの愚行が何年経っても元のようには戻らない。アメリカ自身も兵士の死亡数は戦争後にますます増加し、多額のお金をドブに捨てるはめになった。
この爆破で益々イラク人の生活が不便になるだろう。人々の不安を助長するのが、今回のテロの狙いでもあろう。
最近、イラクだけでなく中東アラブ諸国全体で反政府デモが続いている。
それだけ今まで圧政に耐えてきたということかもしれないけど、この事態が長引けば石油の値段は跳ね上がって、世界経済に多大な影響を与えるだろう。 壊すのはたやすいが、元通りにするのは大変な労力と時間が要求される。
またアラブ諸国各地で治安が悪化すれば、アルカイダのようなテロリストグループは活動がしやすくなる。危なくなれば、隣の国に逃げ込めばいいということになるんだから。
中東諸国の状況は日本の生活にも少しずつ影響を及ぼしてくることだろう。