朝起きたら、あの子はすでに起きていた。
というか、徹夜していた。
いや、しんじられん。。
「起こしても起きない」
なんていう
一番恐れていた事態は免れたので
よかったにはよかったけど
ほんと、、、
大丈夫???
いろんな意味で心配だったので
受験会場まで付き添うことにしていた。
会場までたどり着けるのか。
開始時間に間に合うのか。
受験をするのか。
その姿を見届けたかった。
受験会場のあたりは
行ったことのない場所だったので
早めに家を出ることにした。
迷うことなくすんなり着いてしまった。
あの子はまだ
緊張している様子がそんなになかった。
「どうしようかね」
「ちょっと歩いて時間つぶそうか」
なんてことのない会話をしながら
会場の周りをぐるぐると歩きつづける。
やがて・・
「あー、なんか、緊張してきた・・・」