試験の日。
朝6時。

 

 

 


 

旦那が、あの子を起こしにいく。





「朝ご飯はおにぎりがいい」
そう、言われていたので

作った。





ウィダーと、

モバイルバッテリーも用意した。


できることなんて、
本当にこれくらいしかなかった。

 

 




ほどなくして

あの子が起きてくる。


顔色を見ないようにしながら


わたしは黙って

支度を続けた。





結局、時間が足りなかったみたいで
おにぎりを立ったまま

食べようとしていた。





ニコニコ「いただきます」


ニコニコ「どうぞ」

こんな朝でも
ちゃんと挨拶ができるところが
この子らしいなと思う。





あの子より先に
わたしは仕事に出た。





昼休憩。


携帯を見ると

ラインの通知がたまっている。

 

不安





胸がざわついて
慌てて開く。

でもそこに並んでいたのは


友だちの2人が

何でもない話を交わしていただけだった。




仕事から帰ると
ちょうどあの子も帰ってきたところだった。





ひらめきアセアセ「大変だったね。お疲れさま。
お風呂、入る?」

えー「いや、寝る」

ニコニコ「今日はハンバーグだよ」

爆  笑「やったー」





それだけ言って
部屋に入っていった。





試験の話は出なかった。
わたしからも聞かなかった。





真顔ステーキ





ひとり、ハンバーグを食べる。
少し味が薄いかな?

 

 

 

 

 

起きてこないかな。


それとも、

このまま朝まで眠るのかな。




 

わたしは
何もしてあげられなかったな

 

と、思いながら


冷めかけたハンバーグを

口に運んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

星 エプソムソルト(入浴剤)

 

ぽかぽかあたたまるので

おススメです!

 

 

 

 

やっぱり、

当たり前のように失速。

 

 

 

 

 

チュー「今日は図書館にしようかな。

 

塾めんどくさい。

あと2週間くらいしか

行かないけどね~」

 

 

 

 

 

ラブ「あーあ、受験終わったら、

バイトしたいなー」

 

 

 

 

 

軽い調子でそう言って


図書館へ向かうあの子と一緒に

家を出る。

 

 

 

 

 

私はそのまま、ひとり

 

電車に乗って
神社へ向かった。

 

最後にきちんとお願いするなら
ここだと決めていた。

 

 

 

 

 

神社

 

 

 

 

 

「合格まんじゅう」


「梅茶」

 

 

 

 

 

のぼりが目に入って
ふらっと立ち寄る。

 

まんじゅうと梅茶のセットで

300円。

 

迷わず頼んだ。

 

 

 

 

 

真顔

 

 

 

 

 

ベンチに腰を下ろす。

 

あたたかい日差しの中で飲む梅茶が
胸にしみるほどおいしくて

 

気づいたら

涙が出ていた。

 

 

 

 

 

ふと見上げると


梅のつぼみが

たくさん並んでいる。

 

あの子も梅のように 

もうすぐ咲くんだ。 

 

きっと。

 

 

 

 

 

梅と神社の水彩画

 

 

 

 

 

そう信じて
できるかぎり応援しようと思った。

 

 

 

 

 

三日月

 

 

 

 

 

夜になって
ニコニコ「今日は勉強してから寝る」と言う。

 

私はせめてものお願いで

 

ニコニコアセアセ「体を壊すといけないから

早めに寝てね」

 

と、だけ伝えて

 

先に布団に入った。

 

 

 

 

 

朝方、笑い声で目が覚める。

 

不安

 

 

 

 

 

枕元のスマホを見ると、
3時。

 

やっぱり、寝ていなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

キラキラ 神トク!

 

 

 

やっと。


やっと、朝に起きた。





今日も6時に

声をかけに行く。


起きているとわかる

返事のしかた。





「今日こそは起きる」
あの子は、そう言った。





ニヤリ「リビングに来なかったら、また来て」
 

真顔「え、何時くらい?」
 

ニヤリ「うーん、6時20分くらい」





自分が飲むための

コーヒーを淹れる。

 

コーヒー
 

6時20分。


声をかけに行こうかと思った、

そのとき。

リビングに、あの子が来た。





ひらめき気づき


素直に、うれしかった。





おはよう。
おはよう。
やっと、起きられたね。





ひらめき「今日はよく眠れた?」
ウインク「うん。昨日は1時くらいには寝たから」





寝てないな 真顔





ニコニコ「平日の受験の日はね、
わたし、休み取ったから」

爆  笑「え、うれしい」


ニコニコ「土日は、おとうさんに

フォローしてもらうね」


チュー「いやあ、まじで助かるー」





ニコニコ「塾の友だちと

試験前、


朝10時までに塾に来れるように
頑張ろうって

 

話したんだ」

ニコニコ「そうなんだ。
それは、いいね」

(今日は塾に行きそうだな)





キョロキョロ「おかあさん、昼寝しないの?」


真顔「うーん、しないかなあ」


チュー「こんな早起きしたら、
わたしだったら絶対するけどね」

受験生の少女、朝のコーヒー



ニコニコ「塾の前に、ちょっと行ってくるね」

そう言って

あの子は勉強道具を持って

カフェに出かけて行った。





わたしも早起きして
睡眠時間は足りていないけど

 

それでも今日は
胸の奥がすうっと軽い。





とても、すがすがしい朝。

 

 

 

 


こんな朝を
ずっと待っていた気がする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コーヒー お手軽 おいしいコーヒー