6年間にも及んだ親父との深い断絶…

 

その歳月が人格形成において多大なる影響を及ぼしたことは言うまでもありません。

 

 

反抗期とは、こどもが一人の人間として自立していくために必要な通過点。

 

自我意識の発達に伴う自立欲求の高まりが背後にある正常な現象であり、人格発達上重要な意義をもつものです。

 

 

思春期において、こどもたちが目覚しい身体的な変容を遂げることは周知の通り。

 

 

でも、その急激な体の成長や変化に、心の成長が追いついていけません。

 

ですから体と心のバランスが崩れて、不安やストレスを抱え込んでいきます。

 

 

一方、大人社会の一端を垣間見ることにより、様々な矛盾や理不尽さに悩まされます。

 

 

結果、やり場のない感情が反抗的な態度となって表れるのは無理からぬことでしょう。

 

自分が受け止めにくいものに対し、違和感を覚え、拒否反応を示し、抵抗しているのです。

 

 

私に関して言えば、そのやり場のない感情が平均的な他者よりも多かったということ。

 

 

幼少時から親父に厳しく育てられ、解消しきれないストレスが累々と蓄積していきました。

 

同時に培われた異常なほどの反骨精神が、私を叱責する者たちにそのホコ先を向けました。

 

 

即ち、はからずも先に生まれたというだけで、絶対的な権力を有する親父や教師に対して。

 

彼らの存在は甚だしく理不尽だと、心が引き裂かれるほど苦悶し、憤っていました。

 

 

かくして増殖していったそのやり場のない感情を咀嚼するのに、私には6年という期間が必要だったのです。

 

 

本当にずいぶんと遠回りしたものです。

 

なにしろ頼まれもしないのに自分で敵を作って、血眼になり闘っていたわけですから。

 

 

 

 

でも、今ではつくづく思います。

 

 

散々遠回りしたからこそ、見えるものがあると。

 

もがき苦しみ、のた打ち回ったからこそ、たどり着ける境地があると。