ジャンケンはイヤだ…
声には出しませんでしたが、きっとみんなもそう思っていたはず。
そのときです!
グラウンドを揺るがすような怒声が響き渡りました!
突然の出来事に驚愕し、恐る恐る声の主を確認してみると…
そこには鬼の形相をした親父が!
どおりで聞き覚えがある声だと…(汗)
間髪入れずに親父は相手チームの監督に歩み寄り、その胸倉を掴みました。
その場にいた大人たちは親父の迫力に圧倒され、誰も止めに入る者はいません。
もちろんこどもたちだってビックリしましたよ!
だって相手チームの監督は、地元の名士なんですから!
そして…
「こどもが必死でやっているのに、ジャンケンとは何事だ!」
あえて丁寧な言葉で表現しましたが、それはもう強烈でした…
とても書けないような汚い言葉を交え、まるでその筋の人かと見紛うほどに…(汗)
ちなみに親父のわき腹には古傷があります。
若かりし頃にヤ〇ザと揉めて、刺された傷が…
普段からとってもワイルドでしたが、久しぶりに激しい親父を見ました。
かわいそうに、地元の名士は口をわなわなさせることしかできません。
その結果…
再試合となって私たちのチームが勝利し、本選への切符を手にしました。
このとき一緒だった友人は、いまだに言います。
「お前の親父はカッコよかった、恐かったけど…」と。
暴力は決して許されるものではありませんし、それは十二分に承知しています。
ただ私はこのときに見た親父の姿から、大切なことを教わりました。
大人の都合で、こどもの夢を奪ってはいけないと。
息子を育てるうえで、私が心がけていたことです。
人として筋が通っていないことには妥協せず、自分の信念を貫き通す。
厳しいだけだった親父のことを、ちょっぴり尊敬した出来事でした。
