日本にも欲しい病院船… | ワールド・ミリタリー総研

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先月ハリケーンによる被害を受けたプエルトリコを沿岸から医療支援中のアメリカ海軍の病院船コンフォート。

このような大型の病院船を保有している国はごく僅かだ。理由はその莫大な維持費で、日本でも過去に建造計画があったが実現しなかった。

しかし被災地近くまで洋上を移動しながら展開できる病院船の救援能力は絶大であり、実際に東日本大震災では陸路が閉ざされた中、東北沿岸の被災地に早い段階で現れたのが、ヘリ搭載型護衛艦ひゅうが、輸送艦おおすみ型だった。当時、壊滅した港で膝を落としていた年輩の男性はメディアの取材にこう答えている。


「どうしていいか分からないと絶望し、港でひとり座り込んでいた時に遠くから大きな灰色の船が向かって来るのが見えた。でも港の施設は壊れてるから接岸も荷降ろしも出来ない。それに船が来たところで何もできないだろうと思いながら眺めてた…しかし船は汽笛を鳴らしながらどんどん近づいてくる・・・ふと気づいた。あれは軍艦だ!(実際は海自の輸送艦しもきた)自分たちを助けに来てくれたとすぐ理解した。すぐさま避難所に知らせに走ったよ。「軍艦が助けに来てくれたぞー!」と。すると静まり返ってた避難所から一斉に歓声が上がったんだ。何故だか解らないが軍艦を見た瞬間、助かる!何とかなるぞ!という気がわいた。」


しかし如何に大型護衛艦と言えど医療能力や病床規模、快適性などは大型病院船とは比較にならないほど小さい。個人的には将来起きるであろう津波を伴う震災対策として導入実現を強く望む。


コンフォート②


コンフォート①