平成(2019年) の最後の投稿になります。
岡山県北部の真庭市別所に樹齢700~1,000年と伝えられる「エドヒガ
ン」の桜の大木があります。
元弘2年(1332年)鎌倉幕府により後醍醐天皇が隠岐の島に配流される
途中に愛でられたとことから 「醍醐桜」 と云われている。
写真①は南側、②は西側より見た処で丁度満開状態だった。
当日は一方通行で車は渋滞していたが駐車場が狭く現地は入場制限の
ようで人影も少なく快適だった。
①
②
この桜は、樹高18m、根本の周囲9.2m、枝張り南北20mで写真③は
その根元の様子です。
③
岡山県の天然記念物にして新日本名木100選に選ばれています。
写真④は、丘の下に「ソメイヨシノ」を従えた山頂の「醍醐桜」です。
④
写真⑤は、数十年前に「醍醐桜」が老木化して枯れることを心配して
西に100mの所に植えられた「二代目醍醐桜」が成長して満開の花を咲かせていたが初代桜の貫禄には及ばなかった。
⑤ 二代目
下図は、「醍醐桜」の位置図で今は岡山県真庭市別所だが昔は、美作国
真島郡別所(その後、真島郡と大庭郡が合併して真庭郡になる)だった。
後醍醐天皇一行は、美作国院庄を出発され西に約30kmの当地に立ち寄られた、出雲街道から少し離れているが当時から地元では有名だったの
かもしれません !?
桜の期間中は麓から山頂の「醍醐桜」の所まで約2.7kmは一方通行に
なっており、当日は平日だったが渋滞し(400台)2~3時間待ちの状況だ
ったので徒歩で往復しました。(約 2.5時間)
途中、後醍醐天皇を地元の人たちが大勢で見送ったという「大勢坂」の
看板がありました。 --- 写真⑥
⑥
私たちは、渋滞の自動車を登りましたが「大勢坂」を上がりますと写真⑦
の茶畑に出ます。ここからの中国山地の標高500~600mの山波の景色
も素晴らしかった。
⑦ 茶畑
この茶畑から約300m(比高差にして50m)で写真⑧の中央の杉林の奥の
「醍醐桜」に到着します。
渋滞の車が映っていますが、山陽、山陰のナンバーの車が多いものの
関東、関西、四国のナンバーの車も散見された。
⑧
<参考>
元弘元年(1331年)8月、後醍醐天皇は笠置山で挙兵されるものの9/28
落城、翌1332/3/7京から隠岐の島へ配流の旅に出られ途中美作国院庄に宿泊された後 4/1伯耆の国美保に到着されている。
陰暦の丁度、桜のシーズンを通過されており「醍醐桜」を拝観されて
いるものと思われる。
<参考資料>
現地説明板、徳永真一郎著、後醍醐天皇