恒例の京都清水寺で発表された今年の漢字は『戦』だったようです。
(日本漢字能力検定協会提供)
安寧の場であるお寺と戦の取り合わせに違和感を感じましたが、歴史を振り返って見ると
お寺が必ずしも平和と安寧の場であり続けた訳ではないことが分かりました。
戦で亡くなった方を慰霊するために寺社が建てられ、国家鎮護を願って国分寺、国分尼寺のような大規模な寺院が建てられてきました。
時には石山寺本願寺のように時の権力者に抵抗して戦い、地方では一向一揆の砦となったこともありました。
死への恐れと心の平安を得るために存在してきたお寺が、時に戦の場になってしまわざるを得なかったことに悲しみを感じます。
ロシアによるウクライナへの一方的な侵攻を止めることが出来ない世界情勢、そして何の貢献も出来ていない自分を振り返る機会となった、今年の漢字『戦』でした。