退院の日、訪問看護の看護師さんやケアマネさんがお帰りになった

のは16時半。

 

家の中がようやく落ち着き、母は夕飯までぐっすり眠った。

 

用心して母はベッドで食事をしたが、疲れのせいかほんの少ししか

口にしてくれなかった。

 

19時過ぎに娘に手伝ってもらいポータブルトイレに座らせてみた。

すぐに排便があり喜んでいたら、急に母がぐったりとした。

 

「お母さん!お母さん!」

びっくりした私は母に声をかけたが反応はない。

目はうっすら開いているが、よだれを垂らし下の入れ歯ははずれ

落ちそうになっていた。(母は総入れ歯)

意識を失っているようだった。

 

慌てて夫に救急車を呼んでくれるよう頼み

ポータブルトイレに座った状態の母を抱え上げ

娘にリハビリパンツとズボンを上げてもらい

力を振り絞ってベッドに寝かせた。

 

夫が消防署とやり取りをしている間に

母は意識を取り戻し、声掛けにも反応できるようになった。

時間にして10分もなかっただろうがとても長く感じた。


救急隊が来てくださり、病院へ救急搬送された。

心電図・心エコー・肺レントゲン・血液検査をしてもらったが

特に異常なし。

医師の説明では”神経調節性失神”だろうとのこと。

幸い大事には至らず、点滴をしてもらって自宅に帰ることが出来た。

 

家に着いたのは22時半。

母をベッドに寝かせ、ようやくほっとした。

なんやかんやとやすることがあり、私が寝たのは午前1時。

 

 

退院したその日に母を死なせることになるのかと思い、

本当に焦った。

恐らく血圧が下がり意識を失ったのだろうと分かっていても

足を上げるということも出来ないほど慌てていた。

 

母が移動で疲れているのにポータブルトイレに座らせたことが

いけなかった。

家に着いてから血圧を測ったが、ポータブルトイレに移乗する前にも

血圧を測らなかればいけなかった。

用心しておむつに排泄させるべきだったと反省・・・。

 

長い長い一日だった・・・。

 

 

お母さん、ごめんね、、きつい思いをさせたね。

許してね。