着るものにうるさくなった
最近、母は着るものにうるさくなった。退院し、うちに来てからはほぼ私が事前に購入した服を着ている。倒れる前に来ていた服の殆どが着られない、もしくは着せにくくなったからだ。それに、入院中に姉が買って着せていた服は本当に安物で、趣味も悪かった、、、。ただ伸縮性があればいいということで選んだのか？おまけに、寝ている時間が多いのにフードが付いているベストやジャージがあった。（恐らく、子供達のおさがり）いやいや、車椅子に乗るにしても、寝るにしてもフードは邪魔でしかないでしょう･･･。そして、鬼のようにウエストゴムが太くきついジャージ。これじゃトイレ介助が大変、、、。＿＿＿入院中からそう思っていたが、言うわけにもいかず･･･。これはもう着ることはないと捨てることにした。はじめは文句も言わず、私が着せるものを黙って着ていた母だが最近になって（特にデイサービスやショートステイを利用する日）私が用意していた服を左手で広げ、気に入らないと 顔をしかめて「ゆうちにー」と言う。「え、これ気に入らないの？」と聞くと、こくっと頷いた。それは真っ赤な前開きの半袖。母が好んで買っていたブランドは主に黒を基調にしていたが、私としては、体が不自由になってしまったからせめて着るものは明るくきれいな色を着せたかったのに。袖の長さにもうるさい。夏物でも痩せてしまった母には半袖は寒いだろうからと、七分袖ばかり買ったのに、袖が中途半端でムズムズするのか、しきりに麻痺の無い左手を動かし、「ゆうちにー」と抗議、、、。これって良い兆しなのだろうか？意思表示ができているということで、良い兆しだと思うことにしよう！でも、気に入ってくれた服もある。シニア専門のネットショップで探すと機能的ではあるけれど、色も形も地味でしかも値段はお高めだから買う気になれず、行きついたのはスポーツウエア。スポーツウエアだと、伸縮性がありきれいな色がある。3,000円前後なら嬉しい。※ただし、パンツ（ズボン）はやはりシニア専門ショップで 買うのがベストのよう。母が気に入り、尚且つ私が着せやすいと思った服は全色買った。きっとデイサービスやショートステイの職員さんは「こればっかり着てるな」と思っているだろう･･･。
