闇の中を手探りで歩いていると、ネガティブなことだけではないことに気付く。

出会いである。

以前より顔見知り程度だったが、あるキッカケがあり再会した方がいる。その時は何とご出家されておられ驚いた。
お話を重ね行く内に「今度、京都に遊びにいらっしゃい」とお声を掛けて頂き、スケジュールを合わせて伺う約束をする。

当日、新幹線で京都へ。
タイミング良く「書聖  王羲之展」が京都国立博物館で開催されていたこともあり、それを見てからお会いするはずだったが、同行して下さるとのことなので、博物館内のカフェで待ち合わせをした。

「もうそろそろ着きます」と連絡があり、待っているとボーイッシュで綺麗な女性が私の前に来て「土屋さんですか?」と。
「マジかよ!…そういうことか!」と予感。
その方のお嬢様である。
今日はお嬢様に博物館をはじめ、京都の案内をして頂くことになった。
とても詳しく案内を頂き、あっという間に夕方に。
「ご自宅で母が待ってますので」とのことで、ご自宅のマンションにお邪魔し、夕食を頂く。
お話で盛り上がっていると、1人の男性が訪ねて来た。
この男性との出会いが、私の夢のきっかけになる。

男性の本業は整体師、だが時間があれば、ある国へ行ってボランティアをしている。
ボランティアの様子を話している会話がスーっと入ってきて、上手く言えないが自分の中で何かが弾けた。現地はどんな様子なのかを伺うと「このDVDを見れば7割がわかるよ」と教えてくれた。

その夜、お土産を頂き、京都を後にした。

次の日、そのDVDをレンタルして観た。

衝撃だった。

世界にこんな凄まじい国があるのかと。

スラム街で起こっている人身売買、児童売春である。「日本人の自分なら何が出来るか。」この考えが「その国のその場所で子供たちに書を教えたい。生き甲斐のきっかけを作ってあげたい」と夢になったのである。

ちなみに、その奥様とお嬢様とは今でも良好な関係であるが、私の結婚報告をするために連絡したら「娘の結婚相手になってもらおうかと考えていたのよ。ひと足遅かったわ」ということだった。

有り難い話ではあるが、あの時の予感が的中した面白い話である。