不幸が不幸を呼び、
すべてが悪い方に転がり、
幸せを一瞬にして失う最悪な年。
映画「1922年」
1922年。
開拓時代の男の価値観が根強い時代。
仕事に誇りを持つトウモロコシ農家の男性は
立派に育った一人息子と妻とつつましく
幸せに暮らしてきたつもりだった。
が、貧しい生活に飽き飽きしていた妻は
都会に出て念願のブティックを開く夢の為、
自分名義の財産である畑を売ろうとしていた。
折しも一人息子は隣の家の娘と恋愛中。
母親の提案はとうてい受け入れられない。
自分のアイデンティティを守る為に、男は
息子と共謀し妻を殺害、古井戸に隠す。
妻の遺体に群がるネズミ・・・
そんな折り、息子が隣の娘を妊娠させてしまう。
16歳という若すぎる年齢のため、
娘を遠い場所で出産させて赤ちゃんは
里子に出す予定だった。
しかし息子は赤ちゃんを守る為、無謀にも
妊娠中の隣の娘と駆け落ちをしてしまう。
お金の稼ぎ方を知らない息子は強盗行脚をし、
娘が撃たれ、自分も自殺する。
一人息子を失ったばかりか
ネズミに囓られ変わり果てた息子の姿を見て、
絶叫する男。そこへネズミと共に妻の幽霊が
現れ、男を呪う。
ネズミに手を噛まれた所からばい菌が入り、
男は片手を失う。
仕方なく畑を売り、街に出ていく男。
妻の幽霊と呪いも一緒に。
すべてがこの1922年のたった一年間の間に
起きた出来事だった。
歌舞伎の設定で鼠年に生まれたお岩さんは、
幽霊になり、鼠が復讐の手助けをしていた。
なんかそれに似てるなあと。
東西変わらず、死体と鼠は昔から関わりは深い。
1年前までは普通に生活していたのに、
ある出来事がきっかけに、ガラガラと崩れ落ちる
生活と日常。他人事ではない。
車の運転で子供をひき殺してしまった。
仕事を失い、補償金で家と貯金を失い、
家族がバラバラになり・・・
一寸先は闇の恐ろしさ・・・
この映画のように
自分が犯した罪が原因での不幸なら
自業自得だと言えるけど、
運悪くという不条理な原因もある。
運悪く・・・は自分ではどうする事もできない。
なので、神社へ行くと
お賽銭を投げ入れ、
家内安全と無病息災をひたすらお祈りする。
不可抗力なので、
不運にならないように祈る事しかできない。
にも関わらず不運が続いた時、
どこからともなく他人の不幸を嗅ぎつけてきた
宗教団体がさらに不幸を増長してくれる。
神様より人の方が恐ろしいかもしれない。
