そうすることでしかあの人の匂いが好きだった。あの人が使っていた柔軟剤の香り。その香りが消えてなくなるのが嫌で、同じものを使い始めた。でもどこか違くて同じ匂いを再現できない。以前はそれがもどかしかった。今は違う柔軟剤を探している。そうやって好きだったものが減って嫌いが増えていく自分が悲しい、けれど。お題:柔軟剤の香り 好きなものを嫌いになることでしか、前を向いていけない自分が悲しい