東日本巨大地震:東方神起・SUPER JUNIORが支援公演
29日午後6時(韓国時間午後8時)、タイのバンコク国際貿易展示場(BITEC)特設会場に5人組アイドルグループ「大国男児」が登場すると、タイのファン約8000人が一斉に歓声を上げた。
続いてF.CUZ(フォーカズ)、TEEN TOP(ティーントップ)、MBLAQ(エムブラック)、SE7ENらが登場するたびステージと客席はヒートアップ、SUPER JUNIOR(スーパージュニア)と東方神起が登場すると熱狂は絶頂に達した。ジーンズ姿の女子大生、制服を着た女子学生、ヒジャブを巻いたイスラム教徒の少女らは韓国語の歌をのどが張り裂けんばかりに歌った。「SUPER JUNIOR 5thアルバム大ヒット」など韓国語で書かれた応援メッセージを掲げ、両手でハートを作るファンもいた。
この日、2時間にわたり行われたのは、アリランTVとタイの企画会社が開催したイベント「K-POPチャリティー」。通常のコンサートと違うのは、会場入り口のチケットブース横に青い地球のオブジェや透明なボックスがあったことだ。これらは、大地震による被害に苦しむ日本を支援するため設けられた募金箱だ。入場料は無料で、入場者がそれぞれの意思に基づき自由に寄付できるようにした。
このイベントはもともと、主催の企画会社が放送進出などの新事業をPRするため企画したものだったが、共同企画を行ったアリランTVが「無料公演をするなら、K-POPファンたちの温かい気持ちを募ろう」と提案、募金活動が行われた。
公演の10時間前から会場前は市場のようににぎやかになった。女子学生たちはグループごとに服をそろえたり、応援の横断幕を手に集まったり。男子学生たちは女子学生たちの注目を浴びようと、即席のステージで、SUPER JUNIORや東方神起のダンスをまねていた。その混雑の中を行き交ううちに、募金箱を目にしたタイのファンたちは、サッと財布を取り出し寄付をしたかと思うと、両手を合わせ頭を下げ、犠牲者の冥福を祈った。東方神起ファンのナン・スピチャットさん(17)は60バーツ(約163円)を募金箱に入れて立ち去ろうとしたが、再び財布から40バーツ(約109円)を取り出して入れた。 100バーツ(約272円)と言えばファストフード店でハンバーガーを二つは食べられる額だ。「(5人組だったのが)2人組になってつらい思いをしている東方神起を応援しに来ました。日本の人々のための募金もできてよかったです」と話した。
SUPER JUNIORのファンであるパチャラ・パンさん(26、大学院生)も「タイでも2004年の津波で大勢の人々が犠牲になりました。そのまま通り過ぎることはできませんでした」と、募金の列に加わった。
紙幣や硬貨でいっぱいになった募金箱は在タイ日本大使館に手渡された。韓流ファンの「アジアを思う気持ち」にあふれる大切な義援金だ。
写真提供=アリランTV
バンコク=鄭智燮(チョン・ジソプ)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版