西日本豪雨から5年が経ちました。
私は7月7日の朝に家から出ると変貌している町の風景に絶句した記憶があります。
私の住んでいる町は広島市安芸区矢野。全国区のニュースで毎日のように近所の出来事が報道されており、どこか遠いところの出来事だと思っていた災害を実感しました。
家の目の前の川が氾濫しており、川向こうの道路が第二の川になっており、その通りに住んでいる人の車の掘り起こし作業を一週間ほど手伝ったりしてました。
その中で困ったことは情報の錯綜です。「あそこが崩れた」「次はこっちが崩れそうだ」ひっきりなしに入ってくる情報に対してどれが本当でどれがデマなのかわからず、混乱した覚えがあります。ただのデマで終わればいいのですが、そのデマを流したのが犯罪者集団(いわゆる火事場泥棒)で、避難させて誰もいない家に入り込んで盗みをするそうです。情報を信じさせるために、わざわざ消防隊の恰好をして動き回ったりとなかなか手の込んだことをしてきます。
矢野は古い町なので、よそ者に対する警戒心が高く、それがどこまで通用したかわかりませんが、普段からの近所付き合いや信用できる情報源を確保しておくことの重要さを知りました。
今回の出来事で私の住んでいるところの避難所はその場所自体に被害が出るような状況だったそうで、避難しても移動させられたみたいです。私の家族、近所はもともとすでに6日の夜から川が氾濫していてその川を渡った先の避難所だったので誰も避難していなかったのですが、今後何かあってもその時の経験上避難しなさそうなので、近所の説得に骨が折れそうです。
5年がたち、近所の崩れたところや氾濫した川は何事もなかったかのように元通り(なんなら強化)してますが、この時の記憶は今後必ず役に立つと思うので、伝えていきたいと思います。
ちから箱 米田