学校によって過年度の合格率のばらつきに大きな違いがありました。



どの年度を見ても「偏差値55で80%(10人受けたら8人合格している)、偏差値50で50%、偏差値45で20%」ときれいに分布している学校もあれば、



どの年度を見ても「まさかの合格」「まさかの不合格」の割合が高い学校もありました。偏差値55で60%なのに、偏差値50でも60%みたいな学校です。



模試の個人成績表には、

「今回の偏差値は50だからあなたの合格率は80%ですよ」

などと表示されると思いますが、単純化して表示しているだけで、詳しく見ていけば合格率の分布状況は学校によってかなり違います。



例えば、

巣鴨や世田谷の算数一教科入試は、偏差値による合否分布はバラバラだったと思います。

偏差値60の子が10人中3人しか合格していないのに、55の子は10人中7人合格している、ということが起こっていました。(数値はイメージのためのもので、適当です)

これは一教科入試なので1問のミスが大きく影響するということや、全体の受験者数が少ないからブレやすいという理由かなと思いました。



4教科入試であってもブレが大きい学校もありました。

慶応中等部、普通部、広尾小石川、東京都市大等々力、暁星などが合否分布がバラバラだったような記憶。(記憶違いかもしれませんし、2023年度結果は違うかもしれないので最新版を確認してください)

こういう学校は「まさかの合格」「まさかの不合格」が起こりやすいと思います。



あとは有名なブロガーさんが、駒東は実際の難易度より80%偏差値を高く出している、と書かれていましたね。

実際の合否の分布を見ていると、もっと偏差値が低くても80%に達していたり、80%偏差値より5低くても合格率が70%あるため挑戦権のある偏差値帯はもっと広い、という趣旨だった気がします。(数値は適当です)

塾の推しの学校だからではないかという分析でした。塾は営利企業なのでそういうことがあるのかもしれません。

少なくとも、70%合格の偏差値帯がどの程度下まで広がっているかは、偏差値表の「80%偏差値」からはわからないことですので、各偏差値帯の合否状況を自分で確認するしかありません。



何が言いたいかと言うと、偏差値表の偏差値は志望校選定の単なる取っ掛りに過ぎず、最終的に決めていく段階では、各偏差値帯における合否の分布状況を確認する必要がある、ということです。



逆に、偏差値通りにきれいに分布している学校もたくさんありました。