エリザベートの話題で、大した話ではないのですが。
私はエリザベートを何回も見ていてセリフを諳んじることができるくらいなのですが、一箇所ずっとセリフの意味がわからないところがありまして。
姑ゾフィーと対立し、夫フランツが自分の味方になってくれなかったことにエリザベートが絶望しているというシーンで、
(=エリザベート)
あなたのものじゃないの、この私は。
と歌うのです。
この「あなたのものじゃないの」は「あなたのもの」に対して肯定的?否定的?
肯定的な場合→私は姑や廷臣たちのものではないわ。あなた(夫)の妻でしょう?
否定的な場合→私はあたな(夫)のものではないわ。自分は自分自身のものよ。
と、両方の解釈ができると思うんです。
例えば、
語尾を上げて「明日は休みじゃないの?」といえば「休みだよね」と休みの肯定にとれるし、語尾を下げて「明日は休みじゃないの」といえば「休みではなく仕事だ」と休みの否定になると思います🤔
(ちなみに、〜じゃないの、は他の解釈も可能だと思います。明日は休みじゃないの?!という驚きとか)
実際のところは原作のドイツ語を見れば「私はあなたの所有物ではない」と歌っているため、「私はあなたのものではなく、自分自身のものよ!」となるので、答え合わせは簡単にできてしまうのですけどね。日本語の歌だけを聞けば、語尾が上がっているようにも、下がっているようにも聞こえる曖昧な感じなので、はっきりしないと思うのですよね。
エリザベートは「周囲の言いなりの娘から、自立した女性へと成長する話」ともいえるので、「私はあなた(夫)のものではないわ。自分自身のものよ」と解釈するほうが自然だと思われるかもしれません。しかし問題は、上記のシーンが舞台の序盤で出てくるため、「自立前(=夫のものと歌う)」なのか、「自立後(=自分は自分のもの)と歌う」なのか、状況からも判断しづらいと思うのです。
物語の中盤から後半になると、「誰のものでもない」「私の人生は私のもの」とはっきり歌うのですが、逆にそれとの対比で、序盤の「あなたのものじゃないの」は「私は夫のもの(妻)よ」と歌っていると解釈することもできてしまうと思うのです。
まとめると、ここのセリフは訳、もしくは歌い方(イントネーション)が悪いと思います。
現代文のテストでここに傍線が引かれて意味を問う設問があったとしたら、私には答えが決めきれません
西洋の言語に対して、日本語訳の時に曖昧さを残したと解釈できなくもないですが、真逆の2つの解釈が成り立つのはやはりいただけませんよね