結局…私は山の中をさまよった…




そして、まるで絵画の中に入り込んだような、とても美しい空間に辿りついたのです。

今までの巡礼路とは、遥かに違うエネルギーに満ちており、涙が勝手にあふれてきました。

白やピンク、紫のお花も咲いており、山の中なのに、神聖な教会の中にいるようでした。

しばらく、その感覚を研ぎ澄ましていると、

「再生のエネルギーを受けとりなさい」
という声が聞こえてきました。

わたしはこのエネルギーを全身で受け止めてて、エネルギーの道であるナーディに流していきました。

もっと、このエネルギーを感じていたいと思いながは、頭の中でこんなことも考えていました。

誰も、私がこの場所にいることを知らないから、もし、道が分からなくなったら大変なことになる…」

よく映画やテレビの中でみる、「方角が分からなくなって山から出られなくなった人の映像」が、頭の中に浮かんでは消える…,。

すでに時刻は夕方5時まえ…

スソとユソ、両方の修道院に行くとしたら、早く行かなきゃ、閉まってしまう。

気持ち的に焦りはなかったけれど、私は「スソ修道院の入口」を見つけることだけを考えてました。

こんなに美しい場所にいるのに、この空間を十分に楽しめていない自分がいました。

登ってきた道を確認しながら降りていくと、教会の裏口らしき場所を見つけることが出来ました。

「なぜ、さっきは見落としてしまったのだろう…」


回り込んで入口を見つけたものの、扉は鍵がかけられて中に入れない…

耳をすますと、中から人の声が聞こえてくるので、扉を叩いてみたら、ガイドさんらしき方がと扉を開けてくれました。

20人ほどの観光客もいました。

「 間に合ってよかった…」


中に入ると、なんとも言えない神聖な聖者のエネルギーを感じました。

この場所は、San Millánサン・ミジャン (英:聖エミリアヌス)というキリスト教の聖者が、40年間も瞑想をしていた洞窟があります。



とっても質素な造りですが、「叡智」という重さと、清らかな優しさに満ちている場所です。




比叡山や高野山と同じように…
圧倒的な聖者のエネルギーを感じます、









ガイドさんが大きな声を出して、スペイン語で観光客に説明していたので、瞑想をすることなく、この場所をあとにしました。

そして、また歩いて、次は、ホテルと同じ場所にある、「ユソ修道院」へと向かいました。