さらに私たちはマニアックな場所へと向かいました。
グル・ハルゴビンド・サーヒブ・ジーのゆかりの地
「インドの田舎の村に泊まります。皆さんホテルとは違うので覚悟をして泊まってくださいね」
っと言われ、私は何がなんだか分からない状況でバスへと乗り込みました。
村人たちは夜に到着した私たちに対して、深い愛で包み込むようなおもてなしをしてくれました。
東洋人はめずらしいので、すっかりアイドル気分
朝3時に目が覚めると、すでにシク教の朝礼の準備が整っていました。
音楽とともに瞑想を終え、その後は遺品を公開してくれたのです。
う〜〜ん誰の遺品なんだろう…っと、
遺品が並べられた部屋へと入った途中、私の涙が溢れ出し号泣してしまったのです。
でも、それが何だか分からない…
何も分からないのに涙が止まらない…
この遺品は6代目グル・ハルゴビンド・サーヒブ・ジーのものでした。
戦いの時に使われた剣や武器もたくさんありました。
そして私が1番に号泣したものは、5代目グル・アルジュン・デーヴの秘密のダストらしいです。 彼が亡くなる時に残されたものだそうです。
そして、ヨギ・バジャンの写真も飾られていました。ヨギ・バジャンもこの場所を訪れており、同じインド人のヨギ・アマンディープは恩師であるヨギ・バジャンの意志をも継いでいるのです。
ヨギ・アマンディープのの瞑想法は、私がヨギ・バジャンの指導で教わった瞑想と同じ部分があり、巧みなイメージの誘導によって、あっと言う間に私達を光へと導いてくれるます。
ヨギ・バジャンもイメージをとても大切にしていたそうです。
私たちが光や愛をイメージで感じれるようになるだけで、自分の感情をコントロールできるようになります。
私たちがもっとイメージ力を持てるようになればシックスセンス以上の感覚を持てるようになり、いろんな存在とコンタクトを取れるようになります。
溢れ出すようなイメージを常に感じることができれば、どんな場所にいたとしても愛と光で包まれていれるでしょう。
なにが欲しいとか、私はなにをしたらいいのか
そんなことを考えるより、常に自分の中が愛と光で溢れているイメージを持つことの方が大切なのです。
今の状況では無理…そう思わずに
辛ければ、辛い状態の時こそ始めることが大切です。
今、この瞬間にはじめましょう。
イメージをすることは、どんな時でも私たちに与えられた素晴しい方法です。
瞑想は私たちにあらゆる奇跡を起こしてくれます。
幼い子のように…イメージで自分の中を幸せにしてください。
これはグル・ナーナクが残したメッセージでもあり、マントラでもあります。
そして、私たちはグル・ハルゴビンドが瞑想していたという場所を訪れました。
とても小さな商店街の中にその場所はありました。
そこにはシク教グル5代目から7代目まで使われていたという人力車が飾られており、地下には瞑想室がありました。
彼らが戦いの時に逃げ込んだ逃亡先だったのでしょう。
5代目のグル・アルジュン・デーヴが建てたゴールデン・テンプルからはかなり遠い場所になります。
この5代目グル・アルジュン・デーヴは、6代目グル・ハルゴビンドの父親です。
グル・アルジュン・デーヴは哲学者でもあり、かなり精神性が高く人々に支持されていました。とても頭脳明晰な方で、ゴールデン・テンプルという多くの苦しむ人が集まれる場所を建てることで、シク教を今までと違った宗教として確立しようとしたのです。
そんな中、皇帝ジャハンギールは、グル・アルジュン・デーヴが成し遂げた実績によって、多くの人々が現在の宗教からシク教に移行することを恐れ、グル・アルジュン・デーヴを投獄して拷問によって殺してしまったのです。
その時、グル・アルジュン・デーヴは抵抗も逃げることもしなかったのです。
そして、11歳で6代目グルとなったグル・アルジュン・デーヴの息子、グル・ハルゴビンドは、無惨な亡くなり方をした父への思いから、シク教を守るべき手段として、信者たちを戦う兵士へと変えていったのです。
なんだか…スタウォーズのような話しですね。
私が見て号泣したダストの遺品は、グル・アルジュン・デーヴが亡くなる時に身につけていた衣でした。