そう…プーケット島に行くはずが、間違えてバリ島のホテル予約してしまった
これが私のバリ島物語の始まりです。
私はバンコクで念願の美味しいタイ料理を食べ、そしてバリ島へと向かったのです。
バリ島には、私の友人、麗子さんが一緒に行くことになりました。
でも、彼女はちょっと複雑な思い…。
なぜなら、バリ島は亡きご主人と旅した思い出の地、やっとの思いで、ご主人の遺品を手放す決心をして、何度も涙を流して思い出の物にさよならを告げたばかり、
そんな中、まるで、ご主人と一緒に残した指紋を確認するような旅になるのではないか…そんな複雑な心境だったのです。
そして、ある日、私がこのバリ旅行のスケジュールを考えている時、突然、男性の声が聞こえてきました,,,
「彼女に世界1素敵なサンライズを見せたいんだ !」
そう、このバリ島旅行は麗子さんを愛するご主人のサプライズプレゼントになったのです
麗子さんのご主人は、8年前、突然、自宅で倒れ、他界されました。
そして、その1年後に麗子さんは私の元を訪れたのです。その時の麗子さんの姿を今でも忘れられません。
まるで、お葬式を終えて来られたかのような雰囲気を漂わせており、ご主人が亡くなってから、ずーっと、時間が停止しているかのようでした。
深い悲しみの中で、なんとか、ご主人と立ち上げた会社を続けなきゃと…歯を食いしばってい生きてこられたのです。
その時、彼女を初めてセッションさせていただいて受け取った彼からの伝言…
「もう、自由になっていいんだよ。楽に生きていいんだよ。よく頑張って会社を守ってきたね。でも、君が笑顔でいることが1番嬉しいから、そう生きて欲しいんだ」
それは、時空を超えて彼女に送られた、ご主人からの愛のメッセージでした
麗子さんのご主人はとても賢く真実の愛をご存知で魂レベルが高い方でした。
私たちは、他界された方のことを悲しく思いますが、実は、それ以上に、亡くなった人の方が私たちのことを心配しているのです。楽しく幸せに笑顔で生きて欲しいと…
私がセッションを通して、その愛に触れた瞬間、その愛の深さでハートが熱くなります。
そして、その胸の芯まで突き抜けるような熱さ…その合図が私には亡くなった方のメッセージが降りてくると分かるのです。
今でこそ理性を保てますが、セッションを始めた頃はクライアントさん以上に泣き崩れていました。
本当に尊いエネルギーです。地球に残した愛する人への素晴しいエネルギーです。
麗子さんのご主人は、この地球上ではなく違う星で活躍されており、私を通して奥様にメッセージを伝えたかったのです。
それ以降、麗子さんが来られるたびに私に語りかけてくれます。
ある時は、彼女に会った瞬間
「ダメ、絶対にダメだって言って」っと、ご主人が大騒ぎしていることもありました。私は、何のことなんだろ~っと思いながらセッションをスタートさせると、セッションが終わりの方になって、麗子さんが
「あのね、実は….」っと言い始めた途端、「ダメだって、絶対に止めて、よくないって」っと、
ご主人が強く言ってこられるので、私は彼女の話をろく聞かずに、
「よくないです!ダメです!絶対にやめた方がいいです!」っと、彼女に強く伝えた経験があります。
よくよく聞くと、麗子さんに好意を持っている男性がいて、モーレツにアタックされていたのです。
私が、「やめた方がいいみたいですよ。」っと彼女に伝えると、少し残念そうでしたが、結局、ご主人が言っていたように、麗子さんに幸せを運ぶ方ではなかったのが後日分かりました。
そう彼は「病気で亡くなった優しい夫」という地球上の肩書きではなく、地球に残した妻を違う星から応援してくれている頼もしい存在なのです。
そして、今回のバリ島旅行…
「彼女に世界1素敵なサンライズを見せたいんだ」
彼の意志とともに、私と彼の麗子さんへのサプライズプレゼント計画が始まりました
私は米ニュース専門局・CNNによる「死ぬまでに見たい27の絶景」で、みごと第1位に選ばれたボロブドゥールのサンライズを麗子さんに見てもらいたいと勝手に思ったのです。
バリ島へに来る2週間前、私がアメリカ、そしてメキシコのマヤ遺跡巡りをしていた時、何度となく、麗子さんからメールが届きました。
「ジョグジャカルタ行きのチケットがどうしても取れないんです。」
「アマンジオも予約していた部屋がいきなりキャンセルになったんです。」
ジョグジャカルタのアマン系列のホテルがボロブドゥールのサンライズツアーをやっており、しかも、あの有名なアマングループの高級ホテル(私は全然知らなかったんですけどね 笑)
可憐で美しい彼女にピッタリだと思い込んでしまった私は、迷うことなく、アマンジオホテルのサンライズツアーに参加するつもりでした。
そんなこんなで、麗子さんは、何度もがルータに電話したそうで、すっかり待ち受けソング
「ガル~タ ガル~タ♪」っというメロディーが耳からは慣れないぐらい時間を費やしていたそう。
そして、私は日本に帰国、
3日後のバンコクへの出発までに、次のバンコクとバリのスケジュールのために動き出しました。
ガルータのHPでチケットを予約すると、やっぱり取れない、しかし3度目のチャレンジで何かの拍子に取れたのです。
何故かは分からないけどチケットを買えたことを麗子さんにメールすると、彼女は購入できないままだったので、私が彼女の分を予約することに….
そして、ホテルもやっと見つけたアマンジオホテル予約可能のサイトで、麗子さんが予約してくれたのです。
でも、普通なら空港まで送迎をしてくれるはずなのに、ネットから送迎もサンライズツアーも予約が出来なかったらしく、なんとも不思議だと、彼女は語っていました。
そして、3月23日、私はバンコクからバリ島へ、麗子さんは日本からバリ島へ
その日は麗子さんの到着便の時間が遅く、会うことなく、次の日の朝を迎えました。
24日はホテルでの朝食を終え、近くのスパへ。
前日に私が彼女の分まで予約をしたのですが、なんと麗子さんがご主人と一緒にマッサージを受けたことがあるスパだったのです。
麗子さんは自然とご主人との思い出を何度も語ってくれました。
「夫は、どんなに辛いことがあっても、必ず日は昇るんだよ… 」っていつも言ってくれてたの
まるで、ご主人一緒にいるかのように…
ご主人との思い出の旅をもう1度やり直すかのように…
タナロット寺院への移動中の車内でも彼女はご主人のことを熱く語り、そして、ビーチでも美しい夕焼けとともに、私たちは踊って語りあったのでした…..
「夫は、いつも笑顔でいれば必ず良いことが起きるからって、言ってたの」
そして、何よりも、今回の旅で麗子さんが気がかりだったのが、
日本を旅立つ直前に、知り合いの男性が、ご主人のように突然死されたことでした。
そして、その奥様の気持ちを汲んでは、何度となく彼女は瞳を涙でにじませながら
自分の気持ちとダブらせていました。
「気持ちが分かるの…」
亡くなった方の奥様のために、何度も手を合わせている彼女の姿は本当に美しかったです。
次の日の朝、私たちはヨガやクリスタル演奏によって素晴らしい瞑想をすることに…
太陽の日差しの中、小鳥のさえずり、芝生の上で、その流れる時を楽しみました。
私のイメージの中で出てきたのが、長い階段、その階段を登りきると、そこには金色のガネーシャが待ち構えてくれていて、ガネーシャは私を金色のピカピカにしてくれたのです。
その話を、麗子さんにしながら、ウルワツへ~
長い階段を登って寺院に行くと、なんとそこにはガネーシャ
金色ではなかったけれども、その背後に光る太陽はゴールドそのものでした。まさに私
が見た光景。
そんなギフトを受け取りながら、私たちは素晴らしい、このウルワツのエネルギーに浸っていました。
優しく包み込むエネルギー
「光でもなく闇でもない感じのエネルギーですね」 麗子さんが言いました。
本当に、まさにそう….時空が違う世界に入り込んだような、幸せな波動を感じながら岸壁へと歩いていったのでした。
そして、その心地よい気持ちのまま、ケチャックダンス鑑賞へ
夕日をバックに、ケチャックダンスを鑑賞できる場所が、このウルワツ寺院のすぐ側に
あるのです。
小さな野球場のように固定されているベンチがあって、すでに席が満席になりつつある状況だったので、私たちはバラバラに別れて、私と麗子さん2人がベンチに並んで座っていました。
しばらくすると、隣に座っている日本人がブツブツ何か不満そうに言っていたので、
「どうしたんですか?」っと聞いてみると、
「
前の人の傘が危ないんです。前も見えないし….」
前の人達は英語でもなく、フランス語?かなにか分からない言語を話していて、
通じているのか通じてないのか、全然知らん顔….あまりの日の強さに、日傘代わりに使っている様子でした。
「もっと、強く言ってみたらどうですか?」
傘の先が目に入りそうだったので、私は少し心配になってそう伝えました。
突然、かなり大きな声で隣の方が、しかも日本語で叫びはじめました!
「閉じてください!!!!これじゃあ全然見えないんです!!!!」
怒っていることは伝わったようで、その女性は渋々、傘を閉じて地面へと置いたのでした。すると今度は、後ろの席の女の子、12歳ぐらいの子が あーだーこうーだ っと言っているのです。傘をさしていた人の娘さんのようで、その母親と隣に座っている男性に何かを訴えている様子。
「とにかく、そこに座っていろ」
みたいなことを、その父親らしき男性に言われていて、かなり困惑気味
ふと、私が後ろの席の下に目をやると、1m50cmぐらいの地面にiphonが落ちているのを発見
「あっ! 携帯を落としちゃって慌ててるんだ!」
そうだよね~この年の子には、かなりの宝物….
クリスマスか誕生日に、やっと買ってもらったのかもしれない、気持ちが痛いほど分かる….
大人は後から取るから大丈夫と言っても、子供は心配でダンス鑑賞どころじゃないだろうな…
何か長いもの~長いもの~あればな~…っと考えていて、ふっと思ったのが あっ 傘~!
さっきの超迷惑がられていた傘を思い出したのです。
私は、女の子に「アンブレラ、アンブレラ」と何度も言い、
前に座っている父親らしき人にも「アンブレラ、アンブレラ」っと言ってみた。
ようやく意味が分かった父親らしき人は、娘に傘を渡したのだけれど、その女の子は、どう考えても取れなさそうな所に傘を入れようとしているのです。
私は「I can do it !!!!」っと、傘を奪い、その傘にイヤホンを絡めながら、そして、そのiphoneの画面が傷つかないように、一瞬でいろんなことを考え、芝生の上へ静かに移動させて、私が座っているベンチの下までたぐり寄せました。
もう少しだ…..手を延ばしてみたが届かない….
もう少し近くによせなきゃ、身体を座席の下へと押し込み潜り込ませました。
麗子さんはこの私の大胆な行動に驚いてたらしく、周囲の人も
「この日本人女性は何を始めたのか~」って感じで驚いた様子だったそう。確かに私の耳にはざわめきと笑い声が聞こえていました。
「やった!とれた!」っとiphoneを手でつかみ、今にもは座席の間にはまってしまいそうな身体をよじりながら、表に出てみると~!
すごい拍手喝采~! ブラボー~! ヒューヒュー~!
父親は両手を出して握手をしてくる
女の子は、すごく感激して「サンキュー」っと汗だくの私にビック ハグをしてくる
その喚声と拍手は、離れていた席まで届いてたらしく…
ブラボ〜っと、みんなが拍手
さすが外国、喜び方が半端ない~
その直後に、すごいタイミングでケチャックダンスが始まりました。
ケチャックダンスとは、たくさんの男性が言葉で「ケチャケチャケチャケチャ」と言いながらハイになっていきます。
猿が自然界と繋がる方法で、古くからの儀式、トランス状態になってしまうぐらいエネルギーが向上していくのです…
iphoneを救出して、拍手喝采を受けた私は、すでにハイになっており、かなりのトランス状態 笑
人の役に立つって本当に素晴らしいことなんだな~~っと、肉体を使って感じていた瞬間でした
そして帰りは海辺でディナーを
とてもロマンチックで素敵な場所
まるで、ニース辺りの海岸のように、たくさんのキャンドルの光が私たちを照らし….
麗子さんは、その時も亡きご主人との思い出を語り、その時、一緒のテーブルにいたバリ島にお住いの日本人の方は
実は…っと、5年前にガンで亡くなった愛する夫のことを語ってくれたのでした。
忘れられない人…
そんな思いを持っている方の気持ちを、セッションで何度も聞くチャンスを与えられました。
そして何度も々も、もう会えなくなった愛する方への後悔や無念の結晶でできた涙を見てきました。
この地球上で心から愛せる人に出会えたことは、素晴らしいこと
でもその別れはそれだけに辛く悲しい気持ちを作り上げてしまう…
どうぞ、亡くなった方を思い悲しんでいる全ての方が癒されますように…
心からお祈りを捧げました。
そんな時、目の前に、演奏をして歌ってくれる5人の男性バンドが現れたのです。
アメリカ人にはアメリカの有名な曲、そしてフランス人にはフランスの曲…
私たちの前で、とても上手な日本語で突然歌いだしたのが….
いとしのエリー
あなたがもしもどこかの 遠くへ行きうせても〜〜 ♫♪
今までしてくれたことを 忘れずにいたいよ〜〜〜♪♫
エリー my love …
この地球上で愛することは素晴らしいこと
そして、愛する人に出会えたことも素晴らしいこと
たとえ、その愛が終わったとしても
たとえ、その人がいなくなったとしても
いつも、愛し合った時の心は繋がっている
どんな時にでも、その時、その瞬間の
愛や、喜びや笑顔は永遠に残っている。
会いたくて会いたくて心が悲しくなったら
おもいっきり泣いたらいい....
きっと、その涙は、多くの人のハートと繋がって
この地球上に愛の波動となって降り注がれるから
そして、また会える時まで
笑顔で一緒に生きよう....ね
初めてのバリ島、つづく......