昨日のつづき。
5月13日の西麻布アルポルトでの「オルネッライア社」ワインフェアディナーに
仕事を翌日に回してまで出かけた感想文。
カメラを忘れたので文字だけでどこまでシズル感を出せるか挑戦中。


はじめから読みたい方はこちらからどうぞ。


四皿目

   ジェノバ風リングイネ ピッコロスカンピえび風味


   名前のとおり、バジルの鮮やかなグリーンに彩られたリングイネが
   かわいらしくとぐろを巻いている上に小さな手長えびの身が腰掛けている。
   口にしてみると意外にもおしとやかなバジルの香りと手長えびの
   旨みを濃く含んだ海の香りがお互いを深めている。
   風薫る潮薫る春の空気がぷわっと口の中で弾けて愉快。


   お供は「レ・セッレ・ヌオーボ 98」 

      $空間の神は『エロス』に宿る


   これは一つ前のお料理に合わせたトスカーナ最高銘柄のひとつ
   「オルネッライア」のセカンドラインのビンテージ(収穫年)違い。
   12年熟成された液体は先の07年に比べて角がとれて滑らかな口当たり。
   ワインの色も光を含むオレンジの深さをたたえてグラスの中で美しい。
   
   年月を重ねてやさしくゆとりの懐をもつワインだから
   ハーブのやさしい香りと甲殻類の旨みが後から追いかけてくるこの料理を
   背中からそっと支えている感じ。・・・うん、大人な感じ。



五皿目

   スカモルツァとトレビスのラザーニ パンチェッタ添え


   まず、テーブルに運ばれてきたときにラザーニの上に乗った
   パンチェッタのスモーク香が私とお皿の距離をぐっと近くさせた。
   たった今、燻製庫から出てきたかのよう。
   そのパンチェッタの下にスカルモルツァとトレビスの層が顔を出す。
   モッツアレラチーズのようなやわらかいコクを持つこのチーズが
   うすーいスライスなのに肉のたくましさを持つパンチェッタの燻製の香りを
   口腔の端々までいきわたらせる。
   火の通った赤いトレビスの苦味がさらにコクを自覚させる。


   そこで今日の主役ワインのひとつ「オルネッライア05」

      
      $空間の神は『エロス』に宿る


   収穫されてから約3年を経ないと市場に現れないワイン。
   カベルネソービニヨン60%メルロ25%カベルネフラン12%プティベルド3%
   の典型的なボルドースタイル。
   力強くエレガント。料理の際立つスモーク香と渡り合うワインの樽の香りが
   このワインとこの料理の組み合わせの理由、と片岡シェフの気持ちを想定。
   格の違いが「木」由来の香りで浮き彫りになった一杯。



六皿目

   熊本産赤牛の炭焼き ジャガイモとにんにくのピューレ添え


   


今日も我が家のパソコンはご機嫌ななめ・・・。
今日も校了ならず・・・。



6皿目とワイン、デザート、もうひとつワイン、で、おしまい。

明日書けるかな。