空間の神は『エロス』に宿る

5年くらい前にひと目惚れで買った アンティークのキモノ。
これがきっかけで自分で着られるようになろうと思った一品。

これは昭和の初期の銘仙といわれるカジュアルな紬。
それに市松の帯を合わせてみた。

銘仙はどちらかというと「デニム」クラスの 普段着キモノではあるけど、
今ならキモノというだけで装った感がでるから
ちょっとした集まりの時にこれは便利。

それにしても昭和初期とは思えないモダンさ。
ロックな感じさえ漂っているかも。

改めてキモノというモードをみてみると
「和」=「シンプル」とは限らない
ギミックとトリックに溢れる複雑さが魅力なのだと実感する。

  柄on柄
  補色対比
  裏地や襦袢の秘めたる遊び柄
  半襟で装いがガラリと変わる懐の深さ
                    などなど

決まり事の多い、制約のあるカタチだからこそ、
そこでの遊びゴコロは限りなく自由。

この春には銘仙をいくつか引っ張り出して
「和」のサイケデリックで自由なDNAを楽しんでみよう、かな。