母親とお兄さんが喋っている、それだけで憎かった。

支えてくれていた、お兄さんを消えてしまえ。とも思った。

嫌がらせもした。
ベッドにセロハンを切り、のり側を上にしていたり靴の中に入れたり…
今思えば最低だった。
でも母親をとられた気がして嫌だった。

お兄さんを好きになることはない。母親を奪い返したい。

そんな気持ちで毎日を過ごしていた。
今までより広い家で新生活が始まったと同時に、ある人物が加わった。

それは私が3歳くらいの時から私たち子供たちを面倒見てくれたり金銭面で支えてくれていたり母親を支えてくれていた母親の彼氏。

その人のことは皆、お兄さんと呼んでいた。

きっと幸せにしてくれる。
そう思っていた。
しかし幼い私の嫉妬はすぐに始まった。
母親は離婚を考えていた。
しかし必ず言う言葉が
「ちいちゃんが成人するまでは離婚しない」
だった。

しかし私が小学5年生の頃。
母親は新しい家を探していた。
その頃、急に父親に内緒で介護の仕事を始めていた。

薄々気づいていた私。
大賛成だった。

そして家が決まり荷物をまとめて新居に運んだ次の日、父親がお酒を飲んでいる時に母親が口を開いた。

「離婚して下さい。」
そっと離婚届を出して
父親は頷いた。

なぜか、その瞬間に私の目から涙が流れた。

そして、お姉ちゃんとヒロ(2番目の兄)と私は母親と共に家を出た。

当時、ゆうじは一人暮らししていたので電話で新しい家を教えた

11年間住んだマンション。
さようならをして新しい家で新しい生活が始まる