どぶろく法典 | 小さい田んぼ

小さい田んぼ

小さい田んぼのこと、小さい畑のこと、小さい町のことなど、小さい出来事を綴っていきます(たぶん;)

今季2回目の糀の仕込み

今回初めて、購入した麹菌の種からではなく

前回できた糀をもとにして仕込んでみた。

 

そうした計画があったわけではなく

糀種を購入するのを忘れてて

もうすでに糀用米を研いで水に浸けてから

タネがないことに気がついたので、成り行きで。

 

最近、計画的に物事を進めるのが難しい。

前からそうで、やっとそこに気がついただけかもしれない。

 

糀を仕込みつつ

どぶろく作りの本を眺める。

 

日本全国各地のどぶろく作りの名手たちと独自の作り方の紹介をパラパめくり、

あとがきを読んでハッとした。

 

『日本酒がアル添、三倍醸造など、本来の酒にあるまじき振る舞いで、自らの立場をおとしめ、人の嗜好から日本酒離れが云われていた頃でした。又、幻の酒といわれる日本酒があらわれ、人気を集めるといった具合で何やらおかしな具合であるなぁ、ホンモノの酒のホンモノって一体、どんなことなのだろう? 中略 日露戦争の戦費をひねり出す為に考え出された「酒税法」だなんてものにいつまでも、しばられてるなんて飲むにしろ、つくるにしろ、自ら培った、文化、伝統、暮らしそのものの活力を落としめるだけではないかと考えます。今日に至って日本がまい進してきた経済一本槍が、いかに人間そのものを食いモノにしてきたか、はっきりと答えが出てきてるように思えます。後略。一九八九年三月 貝原浩』

つくる・呑む・まわる 諸国ドブロク法典 貝原浩・新屋楽山・笹野好太郎 1989年3月25日 第1刷 農文協発行

 

この本を手に入れたのが、いつだったか、どこだったのか

思い出すことはできない。

1989年発行のこの本

本屋で新品で買ったような気もするし、

古本屋で手に入れたような気もしないではない。。

 

1989年なら、わたしはまだ大学在学中で、沖縄県在住。

卒業したのは1991年、各地を転々とした後、海外へ。

世はバブル真っ只中の頃だったが

わたし自身の生活は直接の恩恵はなく

むしろ経済成長に背をそむけるように

日本の地方を周った後、ミクロネシア、ラオスへと。

 

確かあの頃

わたしも著者のように考えていたところがあった。

著者の影響だったのかもしれない。

初めて日本酒の純米酒を飲んで感動したこと。

体質のせいかわたしは

アルコール添加の醸造酒を呑むと頭が痛くなり二日酔いがひどかった。

純米酒はその点違った。飲み口から優しくて頭痛がしない。

二日酔いは飲みすぎればするのだけど

醸造酒よりは楽だったような気がする。

そして考えた

アルコール添加なんて

戦中戦後の国中貧しかった時代に考案された技術が

なんで今のこの経済発展隆盛の今の今まで残ってるのかと

憤慨したものだった。

技術って、まがい物をつくる為にあるのではなく

人の幸せとかより良い社会を作る為にあるべきだ、と。

 

そしていまや2023年

日本はあのころと変わらないどころか

後退して貧しくなってるような気がする。

そこにハッとした。

 

いまや

発泡酒とか第三のビールとか発泡リキュール系飲料ウオッカ系とか

コンビニやスーパーにずらっと並んでよりどりみどり

わたしもいっとき嬉々として飲み比べたりしたものだ。

でもやはり頭痛や二日酔いや腹下しなどあり

遠ざかることになる。

 

近くの酒屋さんで

各地の焼酎日本酒を置いてる店があって

低農薬か無農薬のお米を使った日本酒が美味しい。

九州のいも焼酎もたくさん並んで博物館のような品揃え。

 

一方で初めて知ったのが酒税法の発端。

戦費調達のため!?

ロシア戦争!?

いつの話!?

2023年の今も

ビールの値下げとか発泡酒や第3ビールの値上げとか

酒税によって一喜一憂。

酒税って当たり前のように思ってたけど

使い道はなんなのだろうか?

まさか、いまも、軍事大拡大予算の源なのだろうか??

 

時代が進めば人の暮らしは豊かになるのだろうか?

そういう面もあるけどそうでないところもあるように思う。

 

技術は人の暮らしを豊かにし、人を幸せにする為に

あってほしいと思うのです。

その土壌となるのが文化なのかな。。

 

 

 

Free Palestine! 

Peace for all of peaple!