10.こころの階層モデル3(感情)
感情は、見ることも、聞くことも、触ることもできない。
心の中だけにある。
そして、感情はものの見え方に大きく影響する。
意識しているものは、多かれ少なかれなんらかの感情がまとわりついている感じがする。
一つは、気分として
気分は、ある期間持続した感情で、楽しい気分の時に見る景色と悲しい気分の時に見る景色では違っている。
落胆した気分の時には、景色が色褪せて見える。
嬉しさにあふれている時は、景色が生き生きとして見える。
一つは、なにかのキッカケで引き起こされる感情として
例えば、好きな食べ物を仲間とともに味わった時と、嫌いな物をむりやり食べた時とでは引き起こされる感情は大きく異なる。
景色は気分によって違って見えるが、逆に、見える景色によって感情が変わることもある。
感情の高い波が時間の経過とともにおさまって、穏やかな波になるまで気分として持続することもある。
また、感情にはレベルがある。
強い怒り、弱い怒り、深い悲しみ、軽い悲しみ。
強い怒り、深い悲しみにある時は冷静でいられなくなる。
意識されるということからみれば、気分も、引き起こされた感情も、感情のレベルも意識されている。
(感情)が心の中で意識される層を(心情層)ということにする。
(心情層)は(心表層)と同じ様に意識されるとともに、(心表層)に結びついている感情が置かれている層である。
(心表層)は、それを了解している(心識層)と、それがどのような感情かを感じさせる(心情層)と結びついていることになる。
例えば、目の前に出された茶色のものが、コーヒーとして了解され、ほっと落ち着く感情を引き起こしていると意識される。