東博でまさかの十二単撮影会 | 東京狂人日記

東博でまさかの十二単撮影会

刺身の隣にタンポポを並べる場末の派遣工が「あ゛~今週も何とかゴール近くまでたどり着いたw」と息をつく金曜の午後三時。

 

週末の徘徊予定を立てようとスマホで東京国立博物館のサイトを確認したら、午後六時から日本文化との出会い「宮廷の雅(みやび) 十二単着つけ実演」」(当日受付アリ)というのがあった。正直なところ服飾にはあまり興味がなかったのだが、若い女性の生着替えが見られるこれを逃したら二度とそんな機会はないと思ったので緊急参戦*した。

 

画像はイメージです

幸いバイトが忙しくなかったので当日受付で入場できた。定員380人の場内は事前予約の中高年女性を中心に相当な入りだった。
 
イベントは最初の約15分間が東博サイドの衣装の説明で、そこからハクビ京都きもの学院**の実演が始まった。
当たり前だが、モデルは登場時点で普通の和装と同じくらい服を着ていた。
画像はイメージです
そこから前後二人の着付け担当者?が20分以上着せて着せて着せまくって十二単美女が完成した。
 
画像はイメージです
 
解説の大塚総院長の説明(うろ覚え)によれば
「衣装は全重量15キロ、上質なほど重くなる」
「当時、身分の高い女性は立ち歩いてはいけなかった」
「当時は照明がなく、上流女性は顔を見せてはいけなかったので、御簾から覗く重ね着の袖で女性美を想像…」
ということだそうだ。
 
…そこで終わりかと思ったら、袖から男性用の衣冠束帯とか男女のそのほかの衣装を着けたモデルが出てきて場が更に盛り上がった。月並みな表現だがリアルお雛様orリアル百人一首で大変美しかった。
そしてサプライズ出演と称して東博の銭谷館長がモデル出演した。
館長「宝塚に紛れ込んでしまったみたいだ」
 
…そこで終わりかと思ったら、インターネット公開OKの撮影タイムがあってゴッツァンでゴンス。撮影希望者が大変多かったので歩きながら順繰りの撮影となった。
…というわけで最前列まで行ったら、館長以外モデルが全員女性※で、館長発言の真意がやっとわかったw
 
狂人は若い女性をモデルとした撮影会というのが生まれて初めてだったので、モデルに挨拶してから一枚ずつ適当に撮ってサクッと帰った。挨拶したら左側の断層男装のお嬢さんがにっこり笑ってくれたので不覚にも心がときめいたドキドキ
 
大興奮で帰宅してスマホの画像を確認したら、単体でそこそこピントが合っていたのは館長の写真だけだった。ちょっと残念ではあるが十分楽しかった。
館長の雄姿
 
合掌
 
*その昔テレビで毎週放映されていた新日本プロレスの用語。「新シリーズの宣伝開始時点で参加予定を表明していなかった人が参加します」というような意味。類語として「緊急合体」(レスラーAとBがタッグマッチに出る予定だったがBが出場できなくなったのでレスラーCが参加してA+Cで試合をします)がある。
**関係ない話だが狂人が巣鴨と大塚の間くらいに住んでいたころ、大塚駅すぐそばにあった東京のハクビきもの学院が倒産した。
※後ろの席から見ていたので気づかなかったのだが、着付け学校のイベントだから人繰りの関係でそうなったのではないか。