登園拒否の話②のつづき
息子の幼稚園はキリスト教系の幼稚園だったため、園にとってクリスマスは大事な行事だった。
でも、そのクリスマス会にも無理に参加させるのはやめた。
クリスマス会が終わり、終業日になった。
「上履きや制作物などを取りに来てほしい」と担任から連絡があり、それらをピックアップしに、園児がみんな帰った後、息子とふたりで取りに行った。
周りに園児やたくさんの保育士がいない時間だったら息子も幼稚園に行けるのではないかと思った。
母親が側にいる安心感もあってか、この日は嫌がらず幼稚園に行き、教室にも一緒に入ることができた。
担任と話しいると、副園長がやってきて私は副園長と話しをした。
その間、息子は担任と折り紙を折っていた。
そこで、私は気付いた。
担任の態度が副園長と私とではまるで違うことを。
担任は副園長に媚びを売っていることが分かってしまったのだ。
副園長と今後どういうかたちだったら幼稚園に来られそうかを話し合った。
この時もまだ幼稚園は行事の時以外、保護者が教室まで入ることを(コロナを理由に)頑なに拒否していたのだが、「母は教室には入れない」ということを条件に息子のタイミングで私から離れられるまで、しばらく園内で見守るのはどうか、と提案された。
私は「ご配慮いただきありがとうございます。やってみます。」と感謝を伝え、
同時に、長男がチックになった時にお世話になった臨床心理士の先生のカウンセリングをリクエストした。
副園長からは「コロナだからね。。。今はやってないのよ。一応話はしてみますね。」とのことだった。
年が明けて、「ママが側にいてくれるなら。」と幼稚園まで向かえるようになった。
でもやはり不安感が強く私から離れることができず、先生が迎えに来ると嫌がって、逃げ回ったり泣いたり、朝の会が始まっても離れられなかった。
そして、結局は園はしびれを切らし、無理やり力ずくで引き離して息子を連れて行った。
また振り出しに戻ろうとしたところで、今度は副園長から「ママは園庭のテラスのところで椅子に座っていてください。」と提案された。
私から離れられず、クラスの活動が始まる。
1月の冬の寒さの中、テラスの椅子に座って息子とふたり、教室から漏れる園児たちの声を聴いていた。
その時、副園長が息子に「お手伝いしてくれる?」と言ってきて、息子に小さな仕事を与え、副園長のお手伝いをすることを提案した。
息子は不安そうだったけど、私の目の届くところでの作業だったのもあって、お手伝いを始めた。
そして離れることができそうなタイミングで私は帰るよう副園長に指示され、息子に見つからないように帰った。
その様子を見た担任は副園長の前で「さすがM子先生(副園長)だなぁ~」とゴマをするのだ。
でも息子は大人の思惑なんてお見通しだった。。
幼稚園が終わってから「ママがあの時帰ったの知ってるよ」と話したり、副園長が見ていないところで小さく私に手を振って「大丈夫だからバイバイ」の合図を送っていたのだ。
そんな感じで少しづつ離れられるようになって来た時だった。
副園長は強行手段に出た。いい加減、面倒になったのか、
「もうそろそろ、いいでしょ」と、息子をガシっと捕まえて副園長自身が力づくで引き離したのだ。
副園長に少しだけ心を開いていた息子だったが、この日から完全に副園長がNGになった。
態度をコロっと変えられ、裏切られた気持ちになるのも言うまでもない。
副園長は「私はもうダメになっちゃったから。」と、次の日からはまた母子ふたりで、雨の日も風の日も、雪の日も寒空の下、テラスにただいて親子で遊んだり、話したりする日が続いた。
長男の時から幼稚園に行ってたから、ほぼ全員の先生が息子のことはよく知っていて、通りすがる時にほとんどの先生が息子にも私にも優しく声をかけてくれた。
でも、担任の対応は(副園長の居ないところでは)優しいものではなかった。
クラスの子たちと息子を隔てるような対応をした時、副園長にその話をしたら副園長は「A子先生とは長い付き合いですが、そんな先生ではありません。」と担任の肩を持ったのだ。
※因みに、園長は雇われ園長で、とても優しい先生ではあったものの、ちょっとお花畑なところがあり、実権は副園長にあった(今では彼女が園長をしている)。
私は早く見切りを付けて次に進みたくて、担任に臨床心理士さんへのカウンセリングを再度プッシュした。「話してみます。」とはぐらかされ、返事は得られなかった。
いつも通り母子テラスで過ごしていたある朝、副園長がこんなことを私に言ってきた。
「ママはこれからについてどうお考えなの?」と。
その言わんとする雰囲気を察して、私は
「それは退園するかどうかということですか?」と聞いた。そしたら園長は、
「そうです。」とひとこと答えたのだ。
長男のチック騒ぎの時には「園をやめるなんて言わないで!」と駐車場まで追いかけて来た優しい副園長だったが、今回はまるで別人だった。
幼稚園にとってはお荷物の親子だったようだ。
あるいは、リスク回避のためとしか思えなかった。
もう腹は決まった。
まずは無期限で幼稚園を休むことにした。
そして、園長と副園長には「今後のことについて検討したい。私の教育に問題があるのかもしれないし、息子に問題があるかもしれない。もしそうだったらきっと別の幼稚園に行っても同じ繰り返しになってしまう。そのためにも臨床心理士に相談したいから、どうしても会わせてほしい。面談可能な日時を教えてほしい。」
と猛プッシュした。
もう三度目ということもあり、私もよほどしつこかったのか、
園を通して臨床心理士の先生との面談を取り付けることができた。
副園長はこう言った。
「私には相談しずらいこともおありでしょうから。」と。
つづく