富士山地底探検 | 小林千穂の「山でわくわく」

小林千穂の「山でわくわく」

山岳ライター小林千穂のブログです
登った山や、登山に関する情報などをお届けします

こんばんは。
今日は広い範囲で雪ですね。
東京周辺では
交通機関が乱れているようですが
無事に帰宅できましたか?

このあたりは夕方から積もり、
今は1アヒルぐらい(4㎝)です。

さっき、車の雪を下ろしてきました。

明日の朝は冷え込むようなので
気をつけないとなりませんね。


さて、しばらくブログを書けなかったので
時を遡って報告。


14日、友だちにお願いして
富士山の地底探検ツアーに参加してきました。

数年前におもしろいよ!と
友だちに教えてもらったのですが
なかなか参加できず
今回、やっと実現できました。

{94CE01C1-5EE5-440C-9D5E-DE63B940A115}

朝、道の駅「なるさわ」に集合。

洞窟女子会なのに
うちのみっちゃん(男)も参加させて
もらいました。

{58D591DB-C974-41C5-837A-23EB63CC7DC3}

ここでツアーを主催する
ホールアース自然学校ガイドの
ガッツさんと合流。


ツアーの説明を受けたら
地底探検へ出発〜!

洞窟がある場所へ向かいます。


{49D1B918-C79A-4A64-BCEC-14FF00412F46}

ガッツさんに続いて
樹海といわれる深い樹林帯を進んでいきます。


{B91DFA44-DDC2-4B2A-807F-73A078A73867}

このあたりは平安前期、貞観6年(864)に
富士山が大噴火したとき、溶岩が押し寄せ
一面、溶岩に没しました。

今、見られる樹林は
その溶岩地帯に再生した原生林です。

噴火から1150年しか経っておらず
平均でわずか3㎝という薄い土壌の上に
木々が生えています。

ツガやヒノキなどの針葉樹が多く、
樹林としてはまだ若いのだということを
ガッツさんから教わりました。


{0E5A98DB-AAA6-465E-9009-DB2686DBA9F6}

しばらく歩いて洞窟の入口に着きました。

ここでもう一度身支度を整えます。


ちなみに、洞窟に入るときの
いでたちはこんな感じ。

{1CECCC17-C515-4570-A786-AD0483C8993F}

防寒着、レインウェアの上につなぎを着て
手は防水手ぶくろ、足もとは耐油長ぐつです。
ヘルメットにはヘッドランプをつけています。

つなぎを着ると、狭いところで這ったり
逆さまになってもウェアがめくれないし、
凹凸に引っかかりづらくて
動きやすいんですよ〜。

{9D461E85-2B30-424C-846A-482FA78999ED}

いよいよ洞窟に進入。

このような感じで洞窟を探検することを
ケイビングと言うのですが
私は岡山県の洞窟に続いて2回目の体験です。


わくわく。



入るとすぐに…

{2A44EA5E-EB68-4924-9072-B15524DCCE47}

富士山みたいな形の氷を発見!

上から滴った水滴が凍って
きれいな円すい形になっています。

濁りがなく、透明度の高い氷です。


{4E138043-CE00-4353-A5A5-7D171DE152DE}

つららをくぐって奥へ。

{14566410-83D5-4034-85BE-6D75C30D9210}

50㎝ぐらいに成長した氷筍がありました。


{C108979E-815F-4847-A8EF-594FDFBC2C1F}

上からは剣のようなつらら。


{826C0BFE-59A9-4898-B925-8A4A728F9D26}

足もともツルツルです。

{2467CC1D-B8A7-448A-A9A2-56EEFB2B66E5}

傾斜したところはお尻で滑りました。

氷の滑り台でヒャッホー!
(小さな氷筍があって
失敗するとアウチッとなります)

{924309AD-49DF-4DA9-9A8F-2306812C16DF}

狭いところは這いつくばって

{85F058CA-6F12-4E6F-A042-F390BC12EF7D}

ほふく前進。
なるべく氷を壊さないように進みます。


洞窟の最奥部に来ました。

{73D07910-E2FE-430A-B226-7825E83D8F02}

みんなで記念撮影。


富士山の地下に
こんな広い空間があるのが不思議です。

富士山の地下にある洞窟は
溶岩洞窟といいます。

溶岩が流れ、冷え固まるとき
内部に溜まっていたガスが圧力差で
吹き出したり、固まっていない溶岩が
流出してできる空洞なのだそう。

だから洞窟の内部もすべて溶岩です。

貞観の噴火に関する資料を見ると溶岩流が
現在の西湖、精進湖にまで届いたそうで、
その範囲の広さに驚きますが、
こうして地下に潜ってみると
ずいぶんと厚く
大地を覆ったこともわかります。


洞窟内は当然ながら外の光はまったく届かず
ライトを消すと真の暗闇で
まつ毛に触れるほど近くに持ってきた手も
見えないぐらいなんです。

ここでライトの電池が切れたら…と
想像するとゾッとします。



でもライトで照らすと
洞窟内にできた氷が本当にきれいでした。

{2BE09632-2D61-4035-A983-2EAD51AE7C8B}

できたての水まんじゅうみたい。


{67B39B47-81DC-469F-93C8-046087E202A1}

ずんぐりした形がかわいい。

今の時期はまだ氷ができ始めたところで
初夏にもっとも大きくなるそうです。

地底は、地上より数ヶ月
季節のズレがあることもおもしろいですね。


最奥深部まで行ったところで引き返し
一度外に出てお茶タイム。

{5E0C4222-193F-406C-8019-13CADED59E47}

ガッツさんが温かい紅茶を入れてくれ
友だちが持ってきてくれたお菓子を
いただいてホッとひと息。

地上は平和です。


体が温まったところで
もう一つの洞窟に入ることにしました。

{B3D306B6-A051-495F-9A59-72F71352376D}

「千穂さんはこれだけじゃ
物足りないでしょう?」と
友人がガッツさんと相談してプラスして
くれたそうです。


こっちの洞窟もおもしろかったですよ。


だって…

{E933BC35-99E6-4D63-921B-23F4F5F02315}

こんな格好で穴に入って行くの。

上半身から穴にズリズリ。


その後の動きを連続写真でどうぞ。


写真は友だちが撮ってくれた私です。

{3B0BF680-F729-4016-9FC3-B9BD79103F69}

ぐへっ。

不恰好な逆立ちで
穴に飲み込まれていく〜。

{3C7938A8-7F55-4842-A109-C44DB1A8F45F}

ホラー映画か?

{BD4310FB-98B9-4FD2-B9F5-68D139D6E3A3}

さらにズリズリ。

{EA472905-923D-41E1-BDC3-CDF98C035E71}

もうちょい。


そして…

{05302161-87D3-4F41-9C15-0E611692F3D0}

逆立ちして抜けた穴の奥は
こんなに広い空間になっていた〜!


そしてこちらの洞窟でも
きれいな氷筍を見ました。

{F36FC18E-6488-426C-A74B-E1B1C32D3D33}

よく、新雪が積もった真っ白の雪山を見て
これほど無垢で美しいものはないだろうと
思うのですが
この洞窟の氷にも同じような
美しさを感じました。


{C749856F-96FC-4D03-94E7-2EDC95DC2664}

洞窟探検を終えて
無事に地上へ戻ってきました。


{6A7CDD11-422F-42A8-86BB-2E7E4F84B4F6}

暗闇から出た瞬間に目に入る外の景色は
「こんなにきれいなのか」と思うほどに
輝いて見えます。


狭い→苦しい→広い→気持ちいい→きれい
と、想像を上回る経験を繰り返すうちに
ケイビングにハマってしまうのかも。


富士山の地底探検、
とっても楽しかったです。


私が体験したようなツアーは
ホールアース自然学校なとで行なっています。

ホールアース自然学校


また違う洞窟にも入ってみたいです



{F75B9C1C-B9E9-4906-82D9-9436613364A3}


富士山って地下もすごいのね!