SNS参加者の多くがご存じのとおり、6月28日に英国やEUでテレビ放映されたBBCのドキュメンタリー「Japan's Secret Shame」が世界中インターネットで大拡散されています。

 

BBCはこの動画を4週間無料公開しており、週末には日本語字幕付きバージョンも広く拡散されましたが、YouTubeやDailyMotionの動画がものすごいスピードで削除されまくっています。制作したBBCがダウンロードまで許可してクレームもつけていないのに、日本語字幕付きバージョンだけが「著作権」を理由に削除されている異様な状況です。(ネトウヨのバッシングコメントが画面を覆い尽くすニコニコ動画だけは、登録メンバ以外の人でも自由に視れるように放置されています。笑えるほど露骨な妨害きゃっ。)

 

これほどの犯罪を日本のマスゴミが黙殺し続けるなか、SNSや伊藤詩織さんの著書Black Boxでこの事件を知る人たちは、字幕付きバージョンのダウンロードとアップロード&拡散を続けています。いま、こちらのNoFile.ioという国外のサイトでアップロードされた動画は、そのままストリーム視聴も、コンピュータへのダウンロード保存もできるようになっていますので、まだの方は是非どうぞ。

RAPE_ Japan's Secret Shame.mp4

また、LiveLeakでは同じ日本語字幕付き動画が2分割で入っています。SNSに埋め込むと官邸から圧力がかかるのか削除されてしまいますが、元サイトでは最後まで視聴できるようです。

 

BBCは実際には事実関係を綿密に調査済みだという話ですが、この50分のドキュメンタリーでは私たちが知っているすことがすべて出てくるわけではなく、中立性の維持に努めています。

  加害者とされる山口敬之氏の言い分や、山口氏被害者説に立つ自民党の安倍チル国会議員、杉田水脈の言い分も、可能なはずの反論反証は控えてそのまま出てきます。

レイプ被害者であるはずの詩織さんが山口氏を貶めるための嘘をついていると信仰している人たちですが、詩織さんを応援する人の中にも、「詩織さんが仕事欲しさに大酒を飲んで泥酔した」という説は事実として信じている人たちがいます。

 

 

(山口敬之の言説の矛盾点は、これまでいくらでも出てきています。病院に性犯罪被害者のサポート体制があって真摯に事情を尋ね、デートレイプドラッグの検出まで出来ていたら白黒はっきりしたかもしれません。杉田は貧相な想像力で「周囲に山口さんの知り合いがいたのに薬など入れられたわけがない」と主張し始めましたが、直径数ミリの錠剤だったとすると人に見られず徳利に入れられないほど不器用な人っているんでしょうか。しかもテーブルではなくカウンター席で。貸し切りだったというから相客が本当にいたとしても山口の知り合いでしょう。ちなみに相客が詩織さんの飲みっぷりに驚いていたというのも山口の証言だけが根拠。)

 

このドキュメンタリーで詩織さんを叩く言い分をそのまま放映してもらったにも関わらず、周囲の批判に晒されて逆上している杉田水脈や、詩織さんを嘲笑するマンガをツイートしまくっているはすみとしこは、ツイッター上で猛烈な反撃に出ています。

  以前の自民党であればこんな恥さらしな真似はや党がやめさせたでしょうが、なんせ安倍チルですから、どう見ても陰で大応援してもらっているご様子でますますお元気。そうしなければ、逮捕を直前で差し止めさせた巨悪のイタル・ナカムラ(中村格、当時の警視庁の刑事部長)の名前や国会でみっともない答弁をするプライムミニスター、シンゾー・アベの姿が雑魚より目立ってしまうからかもしれません。

 

杉田水脈に対する批判はすでにツイッターやFacebookのタイムラインに溢れていますが、立法府の一員としての認識があまりにずれているという重要な点を、大竹まことゴールデンラジオで獨協大学特任教授の深澤真紀(ふかさわまき)さんが語っており、はなゆーが拡散していました。

 

 

12分半のトークの音源リンクはこちら

http://podcast.joqr.co.jp/podcast_qr/shinshi/shinshi180703.mp3 (ギターの音で始まります。)

 

音源だけだと開く気がしない人のために、文字起こししましたので、ご一読のうえ拡散よろしくです。特に、スマホユーザにLINEでこの記事のリンクごと拡散してください。世界中に知られた伊藤詩織さんの名前をまだ知らない日本国内のテレビ信者たちを減らす必要があります。詩織さんは政治のほうはここで強調したくないのですが、起こっていることは国家による性犯罪事件のもみ消し、という国家犯罪です。

  なお、強調等の文字装飾や関連画像挿入は、こちらで勝手にやりました真顔

 

はるな愛:大竹紳士交遊録、火曜日の担当は、獨協大学特任教授でコラムニストの深澤真紀(ふかさわまき)さんです。よろしくお願いします。

深澤真紀:お願いします。
この番組にもいらっしゃった、ちょうど火曜日でしたね、ジャーナリストの伊藤詩織さん。彼女のレイプ疑惑事件は、日本以外ではほんとに世界中さまざまなメディアでとりあげられているんですが、

大竹まこと:はい。

深澤:あのときもね、スウェーデンの取材チームが入っていて、スウェーデンでは番組放映されましたが、今回からイギリスのBBCが6月28日に、日本語訳すると「日本の秘められた恥」というタイトルで番組を放送しました。これ、イギリスの国内向けの放送…

太田英明:伊藤詩織さんていまイギリスに行って暮らしてらっしゃると…

深澤:そうなんです。これもね、非常に可哀想なことに、ほんとに顔出しをされてお名前を出されたことで、非常に誹謗中傷…、もちろん応援する方も多かったんですが、誹謗中傷や身の危険を感じられることが多くて、あと、ご家族の情報が出たりとかして、もうひどいセカンドレイプを受けてらっしゃる状態で、いまはロンドンで生活しやすいってことをおっしゃってるんですが…、

 

まぁそういうようなことで、残念ながらこの番組、イギリスの国内向けの番組で、同じ時間帯だったらアプリで日本でも視られたんですが、いま視られないですけれども、放送予定もないんですが、その代わりにですね、日本の秘められた恥」で検索すると、BBCの公式サイトに、番組の詳細がテキストで書かれていますし、映像も参見用(?)ほど入っていて番組の概要はわかります。番組のツイッターでもつぶやいてますので、よかったらご覧下さい。

ということで、このBBCの番組は、かなり賛成派とか反対派とか日本の状況とか、かなり丁寧な番組となっていました。

 で、ネット番組などで、彼女のことを揶揄してきた自民党杉田水脈議員、女性で私と同い年の51歳の方がいらっしゃるんですが、ま、この方はですね、BBCの番組の取材の中で、「詩織さんが女として落ち度があったんだ」と、「男性の前でそれだけお酒を飲んで、記憶をなくしたということが落ち度なんだ」と。で、「社会に出てきて女性が働いていれば、嫌な人からも声をかけられるんだから、それをきっちり断るのも日本の女性のスキルのひとつである」と。で、「男性は悪くないのに、今回司法判断が下っているのに、それを疑うのは日本の司法に対する侮辱だ」っておっしゃってるんですけど、実はこれ、間違いでですね、杉田議員の。

というのは確かに、男性、ジャーナリストの山口さんはですね、検察と検察審査会によっては、不起訴処分とされてるんですけれども、これ検察検察審査会ってのは司法ではなくて行政ですから、行政判断でしかないんですね。

 

そもそも司法に出すべきかどうかということを考えるのが検察と検察審査会ですから、立法府(の一員)である国会議員が司法判断と行政判断もわからないというのが非常にこれ、そもそも問題なんですが。で、山口氏はそもそも司法判断を受けていません。もちろん司法判断を受けるかどうかを判断するのが行政判断という言い方はあるんですが、ただ杉田議員が番組の中でおっしゃってることが、そもそも認識がかなり国会議員としてはまず大きな問題があるということですね。


で、現在詩織さんは山口さんに対して民事裁判ですね、損害賠償を請求しているということで、これは現在行われています。ただこの裁判にも山口氏は現れなかったということがわかっています。

大竹:僕たちの知ってる数少ない情報ですけども、この、逮捕状が出てたということですね。それが、その寸前にこの逮捕状が取り消された、と。

深澤:そうです。

大竹:これはどうしてですか?

深澤:はい。もうこれは警察側も警視庁側も認めているわけですね。止めたということを認めているわけです。私、このあと多くの警察官とか検察官に取材しましたが、もう本当にあり得ないことである、と。所轄が出した逮捕状を警視庁が、しかもその場で、つまり逮捕というのは別に逮捕自体に大きな意味があるわけではないので…

大竹: そうですね。

深澤:そこで身柄をもらってお話を伺って、そこから起訴するか進めるだけのことなので、その場に電話が来てやめるなどというのは、ドラマでしか、映画でしか見たことがなかった、という人がとても多くて、で、現在もその理由がわからない…。

大竹:ドラマの中じゃ、なぜやめたかというと、「俺の一存なんじゃない。上からのだ」っていう。ドラマの中ではね。

深澤:はい(笑)。そうなりますよね。まぁかなり、あり得ないような行政判断が下ったということですね。

 

さらにはですね、番組の中で杉田議員はですね、「詩織さんが嘘の主張をした」と。つまりレイプをされたという嘘の主張をしたがために、山口氏に誹謗中傷や脅迫のメールや電話が殺到しているんだ、と。たぶんそれ(脅迫メール等が殺到)は残念ながらそうだと思います。で、こういうのは男性のほうがひどい被害を被っているのではないか、というふうに述べているわけなんですね。

  ただ、これに関しては先ほども言ったように、詩織さん自身もあるいは詩織さんのご家族自身も非常に危険な目に遭っていて、で、これに関しては、政治家として発言すべきことは、被害者とされている人も、加害者とされている人も、本人や家族が身の危険を受けることはどちらにしてもいけないことなわけですね。ですから、男性のほうが被害が大きいとか、女性のほうが大きいとかではなくて、被害者や加害者とされる人の家族が身の危険を感じるような状況は問題である、という言い方を、ほんとは政治家としてはするべきなんですね。
 その…、山口氏の家族側だけを庇うというのは、やはり政治家としてどうかなと思うんですね。

で、この番組が6月28日にオンエアされて、やはりこの部分がかなり問題となったわけですね。かなり日本の方も多く視る方がいらっしゃったので。そのために番組放送後、杉田議員はツイッターで「私は性犯罪は許せない。無理矢理薬を飲まされたり、車に連れ込まれて強姦されるような事件はあってはならないし、犯人の刑罰はもっと重くするべきだと考えています。しかし、伊藤詩織氏の事件はそれらの理不尽な、被害者に全く落ち度がない強姦事件と同列に並べていることに、女性として怒りを感じます」と。

 

つまり詩織さんが男性と二人でお酒を飲んだから、それは被害者に落ち度があるんじゃないのか、と。で、「もし私が、仕事が欲しいという目的で妻子ある男性と二人で食事に行き、大酒を飲んで意識をなくし、介抱してくれた男性のベッドに半裸で潜り込むようなことをする女性…これは山口氏のみの証言ですね…、半裸で彼女が山口氏のベッドに潜り込んだというのは飽くまで彼の側の証言ですが「…の母親だったら叱り飛ばします。そんな女性に育てた覚えはない。恥ずかしい。情けない。もっと自分を大事にしなさい」という言い方をしてるんですね。

 

[※書起し註: 山口敬之は、「詩織さんを介抱したあと、自分はもう一つのベッドで寝た、そこに詩織さんが潜り込んできた」と言っていますが、ホテルのハウスキーパーの記録ではベッドは1つしか使われていなかったとのこと。]

つまり、彼女は、性犯罪は問題だけれども、男性と二人でお酒を飲んでるような女性は本人に落ち度があるという言い方をしてるんですが、この件で明らかになっていることは、彼女がお酒を飲んで"泥酔"をしたときに、病院に連れて行かなかった、ということが明らかになっているわけですね。

  山口氏は自分が忙しかったから、ホテルに連れて行くしかなかったんだって言ってるんですが、彼が泊まったホテルは私も仕事でよく使いますが、大変な高級ホテルで、フロントに相談をすれば救急対応してくれるようなホテルです。ですから、「連れの女性が泥酔してるので、申し訳ありませんが、女性のスタッフの方が救急対応もらえませんか」ということを言えば、十分に対応してもらえた。そもそも、素人の人がよく知らない人の泥酔状態を介抱するなどということは大変危険なことですね。あの…そんなことできませんよね、怖いですから。やはり、自分の夫だからこの人はここで吐かせれば大丈夫とかわかるけど、ほとんど面識がない二人の仲に…ということを考えると、彼女に落ち度があるというようなことを言うのはどうなのかなと思いますし…

太田:山口敬之さん自身は、まぁ性行為は認めているんですよね。

深澤:認めています。彼女に魅力があったからという言い方をしていますね。ですからまあ、少なくとも仕事をあげるよ、と言って呼び出して、二人きりで飲んで、酔っ払った人にそういうことをしたということは認めているわけですから、少なくとも倫理的にもずいぶん問題があるわけですし、また、杉田議員も彼女の落ち度がもしあったとしても、性犯罪の被害者の落ち度をあげつらうということは本当に問題なんですね。

  夜、じゃぁ一人で歩いたからいけないのか、とかですね。そういうことじゃなくて、具体的にBBCの番組はいろいろな提案をしているんですね。ちゃんとレイプキットを置きましょうとか、アフターピルをきちんと整備しましょうとか、性犯罪を受けた人を守りましょうという提案をしているわけで、やはり、政治家ですから、立法府の一人ですから、性犯罪を…、で、彼女も性犯罪は許せないと言ってるんですからね。

で、ずるいのは、女性として許せないという言い方をするんですね。それは彼女としての問題なので、女性も一人一人意見が違うわけですから…。

太田:これたまたま男女がビジネス上のことでお酒を飲んで、で、たまたま女性が不覚にも酔っ払ってしまい前後不覚になったときに、その男女間で性行為があったときに、その女性は訴えられないってことですね?

深澤:日本の法律はそうなんです。ただところがですね、ヨーロッパでは、これは非常にマイノリティなことになってまして、例えばスウェーデンでは、「相互の同意なしに性的行為に及ぶことがレイプである」という法律が通りました。これもうヨーロッパでは10カ国めの法律です。つまり明確に性行為にお互いが同意をしていなければ、少なくとも酔っ払っていたらですね、それを同意とみなすのは非常にむずかしいということ。もちろんこの法律はこの法律で冤罪を生みやすい法律ではあるんですが、日本の場合は逆に、確実に脅迫を受けたりとか、抗えないということを証明しないといけないんですね。被害者側が

大竹: あの、感情論になって申し訳ないんだけど、この番組にも伊藤詩織さんはお越しになりました。


深澤:いらっしゃいました。


大竹:お話をしたあと、はるな愛と…


深澤:はい。抱き合ってね…


大竹:抱き合ってね。番組ではお伝えしてないけども、大粒の涙を流されて泣いたと…。で、思うんですけど、やっぱり最初にね、立ち返ってね、逮捕状が取り消されたという事実があるわけですよ。これは、ここをはっきりさせなくちゃあいけない、というふうに思うわけですよ。


深澤:所轄の警察がね、それを判断したわけですから


大竹:そう。警察が逮捕状が出ました、と。一体誰が、なんで、これを取り消したのかどういう理由があったのかって、ここをまずね、はっきりさせるべきじゃないですか?


深澤:そうなんですね。


大竹:そこがなんかちょっと…所轄の警察がやったら、こう取り消された。そこまでの情報しか僕らは知らないんですよね。


太田:そこではっきりとした合理的な説明がなされれば、ひょっとしたら山口敬之さんに対する誹謗中傷もないかもしれないですよね。


大竹:そうなんですよ。


はるな:あと、権力…。逮捕状を取り消すこともそうなんだけども、仕事を私に(?)あげる、というか、そのときの立場に、"男と女"の考え方をなんかちょっと勘違いして持って行ったんじゃないのかな、と…。


深澤:ほんとにそうですよね。だから枕営業というようなことを詩織さんは、誹謗もされているわけです。それも本当におかしなことですし、あるいは詩織さんが韓国や北朝鮮の手先であると本気で思っていたり、特に杉田議員はそういうことを、韓国と日本の反日との戦いだというようなことを思っていたりもするので、ほんとにもっとシンプルに、性犯罪とはどういうことなのかということを考えていきましょう。


大竹:そう。そうだね。もう一つ、あれだよね。山口さんのいるお立場だよね。


深澤:でも本人は全くお話になってらっしゃらないので、あのネットの番組とか紙の媒体でしかお話になってませんからね。きちんとほんとはお話しになるべきだと思いますけどね。


はるな:はい。では大竹紳士交遊録、きょうの担当は深澤真紀さんでした。

 

まだまだ杉田水脈カルト議員の発言はツッコミどころ満載ですが、詩織さんの著書、Black Box、およびアマゾンのレビューを参照してください。杉田水脈やはすみとしこが貧相な空想で作り上げたような人物が書いたのであれば、読んだ人の大半が騙されているということになりますね。