Facebookでの兼井浩さんの1月のポスト。岡本よりたかさんたちも引用される、いわば自然農の神様のような存在の福岡正信さんの動画と英文Wiki。これが今、拡散され続けています。今、この国で起こっていることが、安倍内閣との闘いであることを実感している人が多いからかもしれません。

革命というものは、このわら一本からでもおこせる。このわらは軽くて小さい。だが人びとはこのわらの重さを知らない。このわらの真価を多くの人びとが知れば、人間革命がおこり国家社会を動かす力となる。Masanobu Fukuoka (2...

Posted by 兼井 浩 on 2015年1月18日


もっと見たくて検索していたら、こういうお宝動画を発掘しました。2003年11月のETV。福岡さんの影響を受けた人たちが回帰していった不耕起栽培。

ETVスペシャル 2003年11月15日
耕さない田んぼが環境をかえる1/6


この動画は6分割の6つめまで、自動再生される設定になってます。

この番組は大反響で半年の間に3回も放映されたとのこと。

当時、NHK総合のほうのNスペはよく視ていましたが、ETV特集のこうした番組は全然知りませんでした。時事問題は追っているつもりでしたが、ロンドンに戻れないなら、大好きな東京のど真ん中で生きていこうと思っていた頃の認識などその程度だったと思わされます。

自然農法について私が知ったのは、遅ればせながら2012年なのですが、その時点ですでに全国に広まっていた自然農法。有機農法とは違い、その植物の生命力と、土と水と太陽だけにまかせておけば、自然が最良の結果を導いてくれる。草引きの手間もかからず、ほったらかしなのに、通常の田んぼよりも冷害や干ばつにも強い稲が育つ…。これ、機械を使った大集約農法よりよっぽど効率がいいわけですね。

私自身、農業についてはアメリカ型の大規模農業のほうが効率がいいと長い間、洗脳されていましたが、実際には小規模農家のほうが効率がいいといいます。アメリカの農家は莫大な補助金なしには成り立ちません。それで潤うのはモンサントのような農薬・化学肥料・遺伝子組み換え作物のメーカーです。

また農機具は消耗するし、モデルチェンジがあるので、それがなければ成り立たないような農業に陥ると、自動車同様、大手メーカーの奴隷になってしまいます。

日本は住友化学のような農薬・化学肥料メーカーを優遇するために、欧州では既に使用禁止になったネオニコチノイド系の農薬の含有量上限を大幅に引き上げるという恐ろしい行政を行っています。農業・食料の安全保障のために、ひとりひとりが、プランタからでも「独立」して食料自給に向かわなければいけない時代が来ているといえます。

安倍政権がやろうとしていることは、大企業の利権のために、一般庶民の自由をできるだけ制限していくという政治で、それを後押ししているのは既得権益と天下り目当ての官僚。TPPではその利権がアメリカに移ってしまうということで、農協も一般農家も反対していますが、そもそも農協というのは自然農法の農家には非常に冷たく、モンサントのネオニコ農薬、ラウンドアップの販売を推進してきたような組織です。

ETVスペシャルの動画でわかるように、自然農法という作る人にも環境にも食べる人にも最適の農業への回帰がゆっくりと進んでいます。

これを破壊するような、「競争」「経済戦略」などと勇ましい看板ばかり掲げようとする政府行政には、わら一本となって文字通り草の根から革命を進めていく… こういうことを示唆しているような番組です。

実際、自然農法を行っている人たちには、そういう意識が見られます。(なんせ、農薬・化学肥料農家が中心の農村や農協の中では、異端児扱いされながら、実践している人が多いですから。)

話がどんどん逸れましたが…
上の2つの動画、まだの人にも久々の人にも、ぜひご覧頂きたいと思って埋め込みました。

ETV特集は最初に出てくる自然農法実践農家が福島県郡山市で胸が痛みますが、まだ、日本はその気になればなんとかなるのではないかとも思えます。