17日の参議院特別委員会で安保法案が強行採決されたことは前回書いたとおりです(テレビ局が捏造する「法案可決」 - 17日の参院特別委での安保法案裁決は無効です)。

18日(日付変わって19日午前2時半ごろ)、本来意味をなさない本会議で更に同法案が可決・成立したことにされたときのことは、こちらに掲載しました。「強行可決された安保法案は潰せる。これだけ出てきた採決手続き上の瑕疵。」
post-311 福山議員


テレビかネット動画で視ていた人はみんな知ってることなのに、マスコミはこぞって「野党が妨害したために大混乱」という形で報道していて、悪いのは野党とか、「どっちもどっち」と信じている人が多くてびっくりです。

このどこがそうなんでしょう?

自民かまくら


別のツイートも。
自民かまくら2


しかも、バレ始めたことを知るや、フジテレビや産経などでは、これを戦略勝ちの美談として報道し始めました。全国に真実を知る国民が何十万(百万人ぐらいいてもおかしくない)いるのを知っていながら、この欺瞞。


「与党の奇襲攻撃」9月17日安保法案特別委員会
9月17日 参議院安保関連法案特別委員会でなにが起こったか?衝撃!「与党の奇襲攻撃」ああ…(フジテレビ「直撃LIVE グッディ」)

表向きは、自民の暴挙の正当化ですが、これ、もしも一般社会で裁判にかけるとしたら、実行犯らが何をやっていたか悉く証拠が残るようにしてあります。さすがに、フジテレビの中の製作者さんも、犯罪者に使われっぱなしで嬉しい人ばかりじゃないでしょうから、精一杯やってくれたんじゃないでしょうか。

だってほら、映像見ればわかりますが、福山議員が、野党代表の理事として、委員長に近づき、「地方公聴会の後の審議をちゃんとやってください」と話をしに行ったところですよ、これ。
委員長着席5秒後


で、なんでこれが正当化できる????
行け!という合図(自民)


強行採決を狙っていたかのように… 「与党スクラム」って書いてあるじゃん。
与党スクラム

書いてなくても誰が見てもそうだけど。

で、このエラそうな仁王立ちのヤツが誰か知りたかった人、多いでしょwww
元4番バッター石井浩郎

元近鉄4番バッター石井浩郎議員。委員でもないのに、野党の委員らを妨害。

予行演習までしていたんです。それを美談として報じているのが産経の記事。
“ふくよかな”議員が外側ブロック、自民の「鴻池委員長防衛シフト」 参考にしたのは防衛大学校名物の…
産経記事


全世界に拡散された画像で、ヒゲ佐藤正久に殴られる(ように映った)小西洋之議員。なぜ窓枠から跳びかかっていったのかと思ったら、委員でもない連中が乱入して委員長席を取り囲み、人間カマクラを作ってたからなんですよね。公聴会後の審議をしていないのに強行採決のために決議文の紙が与党に奪われたから、みんな取り戻そうとしてたんです。
★これは過去に野党が詰め寄ったときの乱闘とは意味が全く異なります。


しかも、委員会メンバでないだけではなく、国会議員ですらない与党秘書までが加わって、野党議員らの表決権を剥奪する暴挙だったわけです。

小西議員の18日本会議でのスピーチ(鴻池委員長問責決議案趣旨説明)の5分めぐらいから、そのことを言ってます。「事実の検証によりわかりました」と。


そして本物のワルはこいつ。
「参議院は官邸の下請けではない」と言ってあの安倍の補佐官の磯崎をたしなめたことで野党やアンチ自民有権者の信頼をとりつけた鴻池祥肇(こうのいけ・よしただ)委員長。

「ああいう形での委員会可決は不本意なんですけど」って言ってるけど、一説によると、若手の人間カマクラの早朝予行演習にも参加していたといいます。
鴻池祥肇1


「審議はほぼ尽くされていたと感じました」???この委員会をたまに見ただけの人も、それが嘘であることは知っていると思います。
鴻池祥肇2

野党側が重大な根拠をつけて質疑をし、資料の提出を求めても、すべて黙殺され、まだ8つの資料を待っていました

安倍らは何を訊かれても、まともに答えられずのらりくらりと論点をずらし、好きなことをしゃべり続け、「全然質問に答えてない」と野党議員が激怒することは日常茶飯事。NHKは絶対にそこはニュースで取り上げず、まるで議論が互角で安倍らが立派に答弁しているかのように編集して流し続けました。唾棄に値する放送局になり下がりました。

イラク戦争を検証するための第三者委員会を立ち上げて欲しいという声にも答えてない。

山本太郎議員の街頭演説か質疑を2つぐらい見た人は、イラク戦争について糾弾する質疑を見たと思いますが(参照:イラク戦争の残虐さを指摘した8月25日参院特別委、山本太郎議員の質疑)、あのことは彼だけでなく、かなり多くの議員が質問しているし、テレビのコメンテイターも言及しています。

安倍は、当事者のブッシュでさえ認めたイラク戦争の間違いを正当化。あのイラクの一般市民を大量虐殺した戦争に、自民党の幹事長、そして第一次安倍内閣のときは総理として関わっていた責任者だからです。

そして、鴻池が別のインタビューでも言っている「自公だけであれば強行採決になるが、他の3党も加わって10党のうち5党が賛成なのだから、これは強行ではない」という詭弁には、もっとひどい嘘が隠されているんです。

党数を増やして「与野党多数で可決」テレビに連呼させるだけでなく、9月15日というギリギリに安保法案成立で合意させ、自衛隊派遣法で双方が歩み寄ったことにし、他の野党側に対しては全く審議にもかけず、あの立ったり座ったりの間に可決したことにされたんです。つまり密室合意ですね。



この先にあったNHKの記事、何がまずかったのか、早速削除してあったので、キャッシュのキャプチャを撮ってきました。

NHKニュース


つまり、自衛隊派遣の際は例外なく国会にかけるように抵抗していたはずが、例外アリにしたんですよwww。政府が「存立危機だ」と考えれば隠していいんです。これが「与野党」多数で合法化されたことにされました。

あの自民連中自身、聞こえもしないのに、ヒゲ佐藤に合図で兵隊みたいに立ったり座ったりしてたけど、あれで、採決とれたことにされたんです。直前に動議をかけて多数決で認めたといいます。数の暴挙による騙し打ちの連続です。いまの自民公明が住んでいる世界は、民主国家でも法治国家でもありません。


しかも、国会の中にSPまで忍ばせて、自民のボディガードに使ったわけです。これは違法です。


実は、元自民で、安保法案を潰すために奔走していた白川勝彦氏は鴻池の正体を見抜いていたのでした。(参照→「右翼反動が正体を暴露した9月17日|永田町徒然草」

白川さんは、本会議で議員の発言時間を15分に制限する動議が出たこと、それを記名投票で採決したことに驚かれています。長い議員生活でも経験がないほどのことなのです。(参照→<目撃> 憲法と国会は、こう破壊されたー2


来年の参院選に向けて、全国でどんどん繋がって新しい動きが出てきていますが、だからといって、こんな暴挙を認めるわけにはいきません。

私は主権者として、自分の代弁者である野党議員に採決で意思表明してもらう機会を奪われたんです。あなたもではないですか?

これは国民の問題です。こんなことやられ放題で、可決されてしまったから仕方がないなどというのはありえません。

この法案、絶対に潰しましょう。

可決も成立もしていません。





国会にとっての最高裁の役割を果たしてきた内閣法制局まで乗っ取った暴力団組織が政権の座を占領しているだけです。

そして、自民と公明の議員は全員、今後の選挙で落としましょう。

70年の平和を覆す、国家存亡がかかった採決に、党議拘束に逆らえず、保身のために「賛成票」を投じた連中です。

仮に、本気であの中国脅威論や抑止論、"アメリカ様が守って下さる"教を信じていたとしても、国民を連日騙し打ちにし続ける、こういう卑劣さに加担しても平気な人間たちだということです。

私は有権者としても納税者としても絶対に許しません。

多数決主義民主主義とは程遠いものです。

そこらのネトウヨだけでなく、我々も学び直すべき素晴らしい弁論が安保法案騒動の間に、たくさん出てきたので、後日とりあげたいと思います。


最後に、多数決信者で公選法が合憲だと信じているウヨさんたちへのプレゼント。この矛盾を説明してくれますか?



ムサシを使ってもこんな勝ち方しかできないぐらい、史上最低の支持率なのが、いまの自民党なのです。公明党をカネで釣れなくなれば雑魚集団。(自民党でひとり安保法案に反対し、党議拘束に従う代わりに衆院採決を欠席した村上誠一郎議員を除きます。)