政府による安全神話強化の今、日常生活と簡単に結び付けられる被曝とたたかうための情報は混乱しない程度に多いほどいい。しかも、被曝対策というのは大体アンチエイジングや美容にそのまま使えます♪

ビタミンCを発見したアルベルト・セント=ジェルジ博士がノーベル賞を受賞した翌年に、リヒャルト・クーンらに発見された赤い色素物質、アスタキサンチン(C40H52O4、今回はこれに注目です。

エビやカニが、獲れたてでは青黒いのに、茹でると鮮やかな赤に変わりますね。これはタンパク質と結合したときには黒っぽい青灰色の「アスタキサンチン」というカロチノイドのためなのです。熱でタンパク質が変性すると、アスタキサンチンは遊離して本来の赤色になります。
$chihointokyoの毒皿ブログ

サケの場合、筋肉にそのまま含まれているのでアスタキサンチンは赤いままです。イクラの赤もアスタキサンチンですが、産卵後のサケはイクラに赤みを移してしまうせいか、本来の白っぽい身に変わるそうです。(時々、サケと書かれているのに白身魚になってしまうコープ自然派の真空パックの冷凍魚があるのですが、たぶんこのためですね。(笑))

このアスタキサンチン、実は、コエンザイム10の150倍、ビタミンEの550~1000倍の抗酸化力があるとわかってきています。

つまり、被曝やストレス、老化、カゼ、ガンなどを引き起こしている活性酸素を除去する力がかなり高いというわけです。

抗酸化物質の代表で最重要のビタミンCと協力できる栄養はできるだけ知っておいたほうがいいですが、アスタキサンチンもその一つ。

美容においては、肌のハリや潤いを奪う紫外線による活性酸素。そのダメージを軽減し、肌を正常な状態に戻すにはベータカロチンが知られていますが、アスタキサンチンのほうが、そのダメージに耐え得るという報告がされています。また、皮膚細胞で作られるメラニン色素量の抑制とシミの原因となる色素沈着の抑制する効果、肌荒れやシワの予防効果があると言われます。

目・脳には独自の防御システムがありますが、アスタキサンチンは両システムを通過して、直接それらに到達することが可能です。

眼精疲労・角膜の黄班変性症・白内障などの予防に役立つと言われ、脳の老化によって起こる認知証や脳梗塞などの脳疾患の分野においても有力な抗酸化物と考えられています。

ここまではビタミンCの抗酸化力と共通するメリットですが、水溶性のビタミンCにはないのが、アスタキサンチンの脂溶性。細胞中に入り込んで活性酸素を追い出すことで血液をサラサラにしてくれるのです。

他にも同様の効果を持つ栄養素もありますが、特に血中のLDLコレステロールの酸化を抑える作用が強いのはアスタキサンチンです。


アスタキサンチンは抗ヒスタミン作用もあります。ヒスタミンは、アレルギーによって起る各部の炎症や皮膚の痒みの主原因です。治療で使われる薬のような即効性はなく、持続摂取でその効果が現れるという特徴がありますが、眠気などの副作用を出さずにヒスタミンの分泌量を抑制することができるので、からだに優しいと言えます。(粘膜系疾患で抗ヒスタミン剤を処方されている方は、天然の栄養剤への移行を考えてみて下さい。)

ビタミンCを毎日10g以上摂るのは大変ですが、協力し合えるような栄養素を食材と一緒にたくさん知っておくと、効果を高めることができます。

魚介類の汚染度はまだ未知数が多くて不安ですが、福島近海の海底や浅瀬の魚を除き、魚の汚染度は低くなってきています。(被曝水流出は一向に止まっておらず、ゼロに向かっているわけではありません。)

計測している販売店では、事故前と同じくらいリスクが下がっている食品も多いし、輸入物もまだ入手しやすいので、ときどきエビ・カニ・サケの赤を意識して摂ってみてください。

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