前回の続き
場所を移して、次は新館の1階にある
食堂(別名:ローズルーム)
にやってきました。
ローズルームの様子、部屋からは
庭園を望むことができる
(2023.12月 photo by MINORU SATO)
田中稔:ここは吉田茂氏が、自宅に招いた国賓たちや政治家と食事を共にしたと聞いている。
佐藤実(主人公):こちらからは、先ほど僕たちがいた庭園を見ることができるのですね。
ここはまた、先ほどの和室とは異なりアール・デコ調の意匠を取り入れた作りになっている。
全ての部屋を和風にするのではなく、海外からの客人のことを考え、落ち着きを持ってもらうようにあえて、洋風の作りにしたように私は感じる。
吉田茂氏の客人への思いやりのある心配りが見えるような気がするのう。
さて、先ほどの続きだが、人生の成功に必要な3つの心得のうち、メモ魔になることの続きとしての2つ目は、『素直』であることじゃ
先ほども言ったように私から見て君は、実に素直な人間だと思う。
それは君のとても素晴らしい魅力の一つじゃ。
そう言った意味では、君は人生の成功のために必要な心得を持ち合わせていることになる。
ありがとうございます。
よく周りの人たちからも僕は素直な性格だと言われます。
自分としては素直すぎて騙されそうになることもしばしばあるのですが💦(苦笑)
素直だということは自分でも自覚していますが、そうではない人も世の中には多いのでしょうか?
そうだのう。
私はこれまで多くの起業家や会社でも社員を指導してきた。
しかし、指導してきた者たちの中には、君やB部長のように素直に教えを受け入れた人だけでなく、プライドや今までの経験が邪魔をして、素直に教えを受け入れることができない人がとても多かったと感じている。
それこそ、先ほど話した1つ目の心得として、メモ魔になることを伝えたとしよう。
すると中には、
- 『自分は部下が何人もいる立場の人間なのに、なんで今更メモを取れとか、この歳になって言われなきゃいけないのか』
- 『そもそもメモを取るなんて新人に対して初めに言うことじゃないか。それは自分が部下に言うセリフだ。』
- 『メモなんて書かなくてもこれまで実績を上げてきたから受け入れる必要はない。』
などといった具合に主張する者もいるのだ。
メモを取るかどうかは、個々人の自由だろうと言いたいわけだ…。
せっかく田中さんが教えてくれたのに、そ、そんなことを言う人もいるのですね…。
次回に続く