ひとりでがんばってるつもりだった | 一木千洋 オフィシャルブログ Powered by Ameba

ひとりでがんばってるつもりだった

 

クラウドファンディングに挑戦する前の私っていったいどんな人間だっただろう?

 

声優?

声優の前は?

 

「声優になりたい」

 

自分の将来のことなのに、中学生の私は、口に出して人に全然言えませんでした。

漫画家になりたい、て言っている友達とはお互いの将来の話ができました。

それは、反対されるのが怖かったから。

すごくビビリで、反対されたら涙が出て何も言えなくなってしまいそうだったから。

 

その頃から「とりあえず行動する、人にいうのはもっと後」みたいな感じで、勝手にひとりで頑張っている気になっていました。

 

 

結局、将来の話は両親と話をすることは避けて通れないし、仕事上で大切なのは「ほう・れん・そう(報告 連絡 相談)」だから、ここまで活動させてもらってるってことは、まわりの人にたくさん助けられて、多くのことを言葉にして、ひとりで頑張ってたわけじゃない、ていう証なんだけど、

 

意識の上では、勝手にひとりで頑張ってるつもりになっていました。

 

 

 

 

今回のフォトエッセイのクラウドファンディングは、何ヶ月も前から応援してくれているファンのみんなとこのプロジェクトの会議をし、

公開してからも、生放送、Twitter、ブログなどで話し合いながら、プロジェクトを作っていきました。

 

 

現在、ストレッチゴールであるソロライブの開催も決定し、

フォトエッセイを充実させるような案を考えながら、

ライブの企画も進めています。

 

こんなふうに自分が主体で動く企画について頭をつかうのは

いままでにない時間であると同時に、

声優としてお芝居をしている時とはまた違うものを私にもたらしてくれました。

 

それはみんなとのつながりを深く感じさせてくれるし、

あたたな場所をいっしょに作っているという楽しさ

ひとりで頑張っているつもりになっていた過去の自分との決別も経験させてくれました。

 

芝居は3つの要素がないと完成しないと聞いたことがありますか?

 

1つは、劇場

2つは、役者

3つは?

 

 

この3つ目が一番大事で、この要素がないと芝居は完成しません。

 

 

それは、お客さん

 

 

「見てくれるひとがいて、初めて芝居は成立する

だから作る側が独りよがりでやるものじゃない」

 

 

これは、芝居を始めたばかりの時に先生が繰り返し繰り返し言っていたこと。

 

芝居を初めてもう15年(声優になってからは9年)、これを忘れたことはなかったはずだったのに、ふと芝居をしていない時、アフレコをしていない時、舞台から遠ざかっている時…

孤独を感じてしまう瞬間がありました。

 

 

どんなに人混みにいても孤独を感じる

人は最後はひとり

 

 

そんな言葉になんとなく影響されて、ひとりぼっちを感じてしまうことありました。

 

でも、こうしてクラファンに挑戦してみて、

みんなと力を合わせてこんなにすごいことを達成して、

全然ひとりじゃないってことを思い出しました。

 

 

なんでもひとりで出来るスーパーマンに憧れることもあるかもしれない。

そう出来る人もいるかもしれない。

 

 

でも私は、みんなといっしょに作り上げなければ完成しない芝居を仕事にしている声優で、

きっともともと、みんなで何かをするのが、とっても好きなんだって改めて、

自信を持って言える。

 

 

 

みんな、ここまでいっしょに走ってくれて、本当にありがとう。

 

 

こんなすごいことが起こせるなんて、ひとりの力ではとても無理でした。

みんなの力は、ただ足し算するだけじゃなくて、掛け算でどんどん大きくなっていくんだなって、振り返ってみて感じます。

 

 

フォトエッセイのプロジェクトは、7月30日で募集は終わってしまうけど、私たちのつながりは決して終わりません。

 

 

願わくば、みんなのあたたかさが、この活動を通して

ひとりで頑張っている人に届きますように。

ひとりじゃないよ、仲間がいるよ、と伝わりますように。

 

 

2019.7.12 一木千洋

 

 

 

 

【フォトエッセイプロジェクト】


 

【ソロライブプロジェクト】