エイズにかかったフィラデルフィアの弁護士アンドリューは、それを理由に会社から解雇される。不当な差別だと訴訟を決意するが、彼に手を貸す弁護士はいなかった。やむなく、以前敵だった弁護士ミラーを訪ねるが…。
   エイズと闘いながら、人間としての尊厳と正義のために裁判をおこしたエリート弁護士を、トム・ハンクスが迫真の演技で体現し、アカデミー主演男優賞とベルリン映画祭男優賞を受賞した感動のヒューマンドラマ。(Amazonより)


1993年の作品。

映画館で観たのを覚えてます。



当時、学生だった私はアントニオ・バンデラスが大好きでした。



ムンムンと香る大人なフェロモン。


ヤオラーで非モテなJKだった私がアントニオのセクシーを理解できるわけはなかったはずですが、大好きでした。


トムハンクスが「本編ではカットになっちゃったけどアントニオとのキスシーンもあったんだよ音譜とインタビューで答えてるのを見て
「キーーーー!!!トムーーーームキー
ってなってました。謎。

この後公開された「インタビューウィズヴァンパイア」もアントニオ目的で観に行きました。

今思い返しても謎。



さてさて、この作品は差別と偏見を描いています。


一流弁護士事務所で働くアンディ。

色んな訴訟で勝利してきた彼は自信に満ちています。

目もギラギラしてるし、野心家な部分が全面に出ています。


しかしエイズを発症し、病気が進行していることが序盤からわかります。

アンディはエイズに感染していることを会社には隠していました。
(社長や上司がゲイに差別的な冗談を言っていたのを聞いたことがあり、ゲイであることも隠していました。)

そんな時に重要な案件を任されます。

「おめでとう」と祝福してくれた上司がアンディの額のアザを見つけ、彼の病変に気づいてしまいます。

アンディは任された訴状を仕上げ、後は提出のみというところで突然訴状が紛失。

提出時間ギリギリで見つかりますが、このことでアンディは事務所を解雇されてしまいます。


これはエイズが原因の不当解雇であると確信したアンディは何軒も弁護士事務所に断られ、かつて裁判で戦ったミラーの事務所にたどり着きます。


ミラーもゲイに偏見があり、アンディがエイズだとわかると適当な理由を言って断ります。

アンディが事務所内で触れるものが気になってしかたがないミラー。

今だとそんなことで感染しないことはわかってます。

慌ててミラーが受診した医者も「接触で感染しない」と言っています。

偏見は無知から生まれるんだなと思いました。

きっとアンディはミラーの目線に気づいてたんじゃないかな。

アンディが図書館で勉強している時も職員が個室をすすめます。

周りの人も二人の会話を聞いてそそくさと場所を移動します。

これも無知からくる偏見。


でもアンディはそれを拒否します。


私なら移動してますわ。というか、引きこもりそうアセアセ

たまたまその様子を見ていたミラーは周囲の冷たさに落胆すると同時に彼の強い信念を感じ、依頼を引き受けます。

ミラーの中で偏見より正義感が勝ったんでしょうか。かっこいいキラキラ


なぜアンディはここまで信念を貫けるのか。

強い正義感ももちろんですが、家族の支えがありました。

パートナーのミゲールはもちろん、家族全員が全力でアンディを愛し応援しています。

ミゲールのアンディに対するダダ漏れの愛がたまりませんラブ

何度もこの作品を観てますが、裁判前に家族がアンディを応援するシーンは毎回泣いてしまいます。

なんという素晴らしい家族なんだ笑い泣き

アンディの兄弟は皆結婚しているようで、けっこうな大家族なんですが誰一人アンディを差別的な目で見ていない。

そのうえお母さんが「私の子は偏見に負けないように育ててきた!と言い切るかっこよさ。

あんな母ちゃんになりたいよ笑い泣き




不当解雇による裁判ですが、内容はアンディのセクシャリティやエイズに関することが大半です。

裁判所の外ではゲイに差別的な人たちがプラカードを持って叫んでいるのが印象的。

当時は「ふーん」と観ていたのかもしれないけど、今観ると堂々とこんなこと言うのか!?と衝撃です。


裁判が進むにつれ、ミラーもゲイではないかと疑惑の目で見られるようになり同僚や差別的な人にからかわれるように。



ミラーを誘ってたにいちゃん、本当はゲイじゃなかったんだと思います。

一生懸命やってる人をバカにするって腹たつーDASH!DASH!


そしてアンディの病状も悪化していきます。


トムハンクスの激痩せっぷりがすごいびっくり

最初のギラつきは消え、生気も薄く感じます。

終盤では不当解雇のきっかけとなるアザが争点となり、身体中に転移したアザを見せた後アンディは倒れてしまいます。


もう病院から出られず、家族がアンディの病室に集まっています。
そこへミラーは裁判に勝利したことを伝えにやって来ます。


最初はアンディに触れられるのも嫌がっていたミラーが、彼の酸素マスクを整えてあげ優しく頬に触れる。

ここで泣いてしまいますえーん

そして家族がアンディに明るくお別れを言うなか、兄弟の1人が何も言えず泣き崩れるんです。

他の兄弟と同じように明るく「また明日」と言いたいのに顔を真っ赤にして泣く彼をみて私もまた号泣えーん


そしてミラーも家族もいなくなり、ミゲールと二人きりになった時。


ミゲールは優しくアンディの指にキスします。


はああああアントニオーヽ(´Д`;)ノ  エローーー!!

アンディが愛しくてたまらないミゲールの気持ちがビシビシ伝わってきます。



偏見は無知から生まれる。

無知だから怖くて、それを排除しようとする。

今の状況にも似てるなぁと感じました。


ラストはアンディは死んじゃって悲しいんですが、見終わると勇気がわいてきます。

アンディとミラーが逆境に立ち向かう姿がとてもカッコいいからです。


アンディのオペラシーンが何度観ても意味わかんないんですがアセアセ