後醍醐帝の皇居がおかれた笠置での講演、無事務めさせていただきました。

 

 

我が国の歴史における類を見ぬ危機に於いて、不世出なる稀代の武将・楠木正成を、国家の危機を救う為に歴史の舞台へと送り出したのが、ここ笠置であり、歴史の大転換期に非常に重要な役割を果たした地であり、尚且つ、皇居となった数少ない聖蹟の1つでもあります。
昨今、笠置がキャンプ地や紅葉の名所という事しか認識されていない事は、誠に残念な事です。
笠置とは、我が国の歴史上、かけがえのない聖地なのです。

 

最近は、時代の変遷に伴った便利不便重視の価値観により、地方から都会へ人口流出する傾向にあります。
そんな時代だからこそ、今一度、各自、自らを産み育んでくれた故郷に誇りを持ち、それぞれの家系や地方に伝わる事跡を次の世代に連綿と継承する事が歴史顕彰の第一歩であり、根本と考えます。
今回の私の講話が、それらを考え直すひとつの契機となりますれば望外の幸せでございます。

 

 

 

 

西村町長様、「歴史街道いづみ路読本」を出版された生涯青春研究会の皆様、そして、お越し下さいました皆様、誠にありがとうございました。