「松山千春 『働きましょう』に思うこと~松山千春 全作品解説29~V1.2」S2160
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◇更新履歴
V1.0:2014.02.22 初稿
V1.1:2015.10.09 ミュージシャンを追記、文章を修正。
V1.2:2019.10.22 最新エディタにて記事を作成、旧記事と差し替え及び所有のCD画像、歌詞を掲載
V1.3:2021.2.20 記事の追記
■ 「働きましょう」 編曲者:夏目一朗
2003年11月5日リリースのアルバム『風光る』の3曲目
◆レコーディングミュージシャン
01. ウッドベース:河合徹三
02. ドラムス:小林勝彦
03. ギター(AG):丸山ももたろう
04. フィドルヴァイオリン:岸本一遥
05. ティン・ホイッスル:安井敬
06. アコニー(ACONY/ ラッパの付アコーディオン) :夏目一朗
◆所有CD画像
◆2021.2.20 夢野旅人
2003.11.1『松山千春の世界風光る』(出版社オリコン・エンタテインメント) より
これは「生命」という曲の流れの曲だよな。ただ、その続編ということではない。まあ、47歳になったしな、そういう歌も書いといた方がいいだろって。これはいみじくも自分で作っていて、涙が出てきた。
今時、子ども捨てたり、殺したりする親がたくさんいるけどさ、普通の親だったらだぞ、わが子のために何とかして働こうと思うのは自然な想いだと思うよな。ところが今の世の中、どういうわけか屈折した形で子ども達に大人のメッセージが伝わっているんじゃないかなと思ったから、俺はストレートに「働きましょう」というタイトルにしたわけさ。
これは、次の世代の子どもたちに対しての曲だな。ストレートよ。全く直球なんだよ。「お前が大人になったとき困らないように働くから」「お前は、すくすく育ってくれたらもう充分ですから」って。「次の世代の連中のために、俺たち世代は一生懸命働きますから」。だってそうだろ。俺たちの世代ってさ、子どもたちに何も残せないかもしれないんだぞ。
でも、久しぶりだな、自分で曲を作っていて、涙が出てきたのって言うのは。それだけ汚れていたんだろうな(笑)。
今の子供たちはね、あまりにも、あらゆる所から情報が入ってくるから、屈折している。しかも、大人からのメッセージというのが素直に伝わって無いような気がするな。
やっぱり子どもは子ども扱いしなきゃ。年寄りは年寄り扱いしなきゃ。我々バリバリ働けるものは働かなきゃ。それが原点だろ、違うか?子どもをさ、我々の世界に引っ張り込んで稼いじゃいかんよ。
ちょっと我々大人がだらしなくなったな。だから原点に戻って働きましょうと。詞にも書いてあるけど、ぐれないように、まとまらないように、そういう育て方って言うのかな、次の世代に対して、本来、子供たち、次の世代にストレートに伝えるべきメッセージだと思うな。
こんな俺が上っ面の正義感で言いたくないんだけど、あまりにも世の中がギスギスしすぎている。それこそセーラー服を見りゃ、金になるんじゃないかとか、女は男のセックスの対象にしか見られないとか。またそれに甘んじている女達も女達だし。
俺はラジオなんかでも言ってるけど、やっぱりテレビなり芸能界も、おかしいって。胸がでかけりゃ偉いってもんじゃないだろう。バカ野郎!それが可愛いんならいいよ、ところが大して可愛くもないくせに、ただ胸がでかいからって出て来たりだぞ、特別な芸もないくせに、スタイルがいいからっていう程度で出てくる。ありゃいかんよ。そんな程度の奴を扱っていたら、ガキがますます付け上がるだけだって。子どもたちだって勘違いするもん、そうじゃないか?
子どもの頃からブスはブス、バカにはバカって言ってやんなきゃダメって。バカでも人間的には非常に価値の有る人間はいっぱいいるんだから。それにブスって言ったって価値がないって言ってるんじゃないから。「お前、きれいだね」っていっても全く価値のない人間はいっぱいいるだろ。
そういうことを曲の中ではね、言ってるよビシッと。お前は1人じゃないだから、色んな人との接点があるんだから、気づかいなさいとかね。
◆2014.2.22-2015.10.09 夢野旅人
今日、母のところへ顔を出した。
数日ぶりに目を開けていた。
しっかりと目を開けてくれたのは久しぶり。
急いで、2週間ぶりに花を買いに行った。
この数ヶ月で一生分のカーネーションを買った気がする。
松山千春の「働きましょう」。
こんな私のもとに生まれてくれた貴方が、いつか大人になって困らぬように、働こう。
何も、教えてあげれないなら、せめて必死に働こう。
子供への愛情、親の想いを綴っていますが、
「未来の日本のために、子供は勉強してくれ。
こんな世の中を作ってしまった我々、大人は働くから。
子供に財産を残すくらいなら、仕事を残こしてやれ」
と常々、口にしている千春の思いも含まれているのだろう。
この曲を聴いたとき。
真っ先に、母のことが頭に浮かんだ。
本当に働き者の母です。
生まれてこのかた、一度たりとも食事に関してひもじい思いをしたことがない。
糖尿病だった祖母の世話も最期まで看たいたし、少しは楽ができる時期になっても働いてた。
とにかく自分より家族、身近の人を優先した。
高齢になって、身体がきかなくなっても、近所に困った人がいたら、協力を惜しまない。
家族からすると、他人よりも自分の身体を心配してくれよと、
もっと旨いものを食べるとか、旅行にいくとか、自分自身のために、金や時間を使ってくれよと、苛立つこともあった。
でも、今となれば、何もかも愛しい。
そんな彼女を誇りに思う。
自慢のできる母親です。
正直、「働きましょう」とか、「オロオロ」、「です。」 といった内容の唄は、音楽鑑賞として何度も聴く気にはなれない。
ゆえに、好きか嫌いかといったら、好きではない。
そう思っていた。
だけど、歌詞の内容と招かざる現実がシンクロしたとき。
そんな状況下で耳を傾けると、なんて自分は、未熟で愚かだったのか。
そう痛いほど気付かされる。
今の自分にとって、「働きましょう」は、痛すぎるほど、僕の心をノックするのです。
◆歌詞
貴方がいつか大人になって 困らぬように働きましょう
こんな私のもとに生まれた 貴方の為に働きましょう
貴方が笑う泣き出す時も 疲れた顔は見せずにいよう
どんな時でも心配します しないはずない元気であれと
ランランラン ララン ランランラン ララン
貴方がいつか大人になって ため息ついて暮らさぬように
出来る限りの愛を注ごう ぐれないようにまとまらぬよう
我慢しなさいほんの少しの 勇気があれば生きてはゆける
回りの人に気使いなさい 貴方はいつも一人ではない
ランランラン ララン ランランラン ララン
貴方がいつか大人になって 困らぬように働きましょう
何も教えてあげれないなら せめて必死に働きましょう
◆松山千春全作品に思うこと~松山千春全作品解説9~2000-2004
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