「松山千春 『思ひ』に思うこと~松山千春 全作品解説42~」S2180
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◇更新履歴
V1.0:2014.03.02 初稿
V1.1:2014.04.01 松山千春選曲ベストアルバムの収録有無を追加した。
V1.2:2019.10.04 最新エディタにて記事を作成、旧記事と差し替えおよび 歌詞を掲載
V1.3:2020.06.25 ラジオでのコメントを掲載
V1.5:2023.03.20 是正及びオフィシャル動画・音源へのリンク
■ 「思ひ」編曲者:服部克久
2008年8月20日発売の63枚目のシングル
2008年8月25日放送 日本テレビ開局55年記念特別ドラマ「霧の火-樺太・真岡郵便局に散った九人の乙女たち-」の主題歌
◇松山千春選曲バラードアルバム『天才・松山千春のラブバラード』の1曲目
◆所有CD画像
◆レコーディングミュージシャン
◆2020.6.25 夢野旅人
2020.6.14放送 松山千春ON THE RADIO
---CM ---
「電話」という曲を聴いていただいて。
ま、これ服部さんがアレンジしてくれた曲なんだけど。
初めてお会いしてね。ま、曲は事前に手渡してあって。
レコーディングスタジオで、初めて俺も聴くわけだよな。
ま、当然、どんな歌かというとね。
♪眠れぬ夜はあの店で酒を飲み♪
こうやって歌ってたら、一番終わってから
♪デイン デイン デイン♪
エレキがツインで入ってくるんだな。
俺はビックリしたよ、たまげたよ。
これ、静かに盛り上がってくる曲で一番終わったら、いきなり、この間奏か。
ま、正直、驚いたよな。
ところが、今な。
ま、あれから三十数年経って聴いてみても、ああ、このフレーズだよな。
一番が終わってデイン デイン デインって、エレキが入って来たときに情景が浮かんでくる。
別れてしまった男と女。
男がぶつぶつ言ってるんだよな。
だから、ああいう間奏とかな、ホントに印象に残るイントロとか、ま、服部さんは本当にあれだろうな。
音楽、音を楽しむ。
あらゆるギターであったり、ピアノであったり、
音が出るもの、何でも好きでだよな。
そういう方だったんだろうな。
ま、俺がよく茶化してな。
服部さん、お父さんが国民栄誉賞だからね、プレッシャーもでかかったでしょう。
そういう話をするとね。
いやお前、服部家はお前、岐阜で提灯をはってたんだよ。
それが親父が音楽やって、こうなったんだから。
元々は提灯作りの職人なんだから。
俺は、やっぱり親父さんのプレッシャーはあったと思うよ。
服部良一というな。
けど、見事にそれをはねのけて服部克久、な。
ま、どこの世界でも二世、三世、色々いるけど初代をまかす位、頑張る二世はなかなかいないもんだけどな。
その点、服部克久、やりましたね。
尚更、残念でならないですね。
その後、しばらくして「思ひ」という曲をね、服部さんで是非アレンジでやってみたい。
この情景が出てくるような、そういう曲に関しては、是非とも服部さんのアレンジで。
夏目、おまえじゃ駄目だ(笑い)。
服部さんはな。
なんといっても第二次世界大戦で終戦。
北方領土な、また樺太に残された日本人、離ればなれになった、そんな人たちのことを考えて作った「思ひ」という曲。
服部さんは、こんなふうにアレンジしてくれました。
松山千春「思ひ」。
◆2014.3.2 夢野旅人
この「思ひ」のリリースは2008年7月10日のスポーツ紙で知ることとなる。
「病床千春 ドラマ主題歌」という見出しだった。
初O.Aは、三四六(松山三四郎)が代役を務めた2008年7月13日のラジオ「松山千春 ON THE RADIO(緑効青汁のアサヒ緑健提供)」FM NACK5(エフエムナックファイブ)。
レコーディングは、4曲入りシングル「我家」の製作時にされていたという。
下手したら、追悼シングルになっていたかもしれないと思うと本当によかった。
あの時も、今もそう思う。
千春のラジオ復帰と会見は7月20日。
はっきりとした状況がわからない、安堵できない最中の7月13日に聴いた「思ひ」。
~今貴方に逢いたい~
~今貴方に逢いたい 叶わない望みなら 空を行く鳥になる 飛んでいきたいな~
~誰よりも 誰よりも 貴方を愛してる~
~この思ひは 愛しい~
まるで、こうなることを、そう思うことを、分かっていたような歌詞だった。
ラジオに全神経を傾けながら泣いた。
この曲は、日本テレビ開局55年記念特別ドラマ「霧の火-樺太・真岡郵便局に散った九人の乙女たち-」の主題歌。
ドラマは「1945年8月15日に戦争は終わったのに、8月20日に何故、私たちは自害しなければならなかったのか」というナレーションから始まる。
2013年春、ツアー初日に「思ひ」を歌っている。
その際、語ったMCは以下のとおり。
~日本は昭和20年8月15日にポツダム宣言を受諾して無条件降伏をして敗戦する。
8月6日、9日広島、長崎に原爆が投下された。
アメリカは、戦争を終わらせるために仕方がなかったという。
それは、アメリカの歴史観。
日本軍はまだ戦うつもりだった。
ところが、8月6日に原爆が落とされ、その後ソビエトが日ソ不可侵条約を一方的に破棄して攻めてくる。
日本が、8月15日に白旗を揚げているにもかかわらず、9月の半ばに北方4島(択捉島、歯舞群島、国後島、色丹島)を自分のものにしてしまった。
沖縄にはひめゆりの塔。
樺太、南サハリンには電信の取り次ぎで若い女性が二十数名いた。
日本が降伏してソ連が攻めてきて強奪、奪略、暴行されるくらいならと、自ら命を絶った人もいる。
平和というのは与えられるものではない。
我々が日常生活で勝ち取るもの。
戦争は愚かなこと。 人として愚かなこと。
しかし、戦争で亡くなった方々を愚かな人とは思いたくない。
恋愛をしたくても、自分の身を守るのが精一杯の状況下においても、人を愛することは尊いことだと思います。
この曲を聴くと、戦争という狂気と、戦時中の不条理を感じられずにはいられない。
同時に、千春が一命を取り留めてくれた安堵感を思い出すのです。
◆歌詞及びオフシャル動画・音源
今 貴方に逢いたい 言葉に出来ないなら
空を行く雲になる 飛んで行きたいな
今 貴方に逢いたい 叶わない望みなら
海を行く鳥になる 飛んで行きたいな
誰よりも 誰よりも 貴方を愛している
何よりも 何よりも この思ひは愛しい
今 貴方に逢いたい 移り変わる時代を
感じたい 歩きたい 守り通したい
誰よりも 誰よりも 貴方を愛している
何よりも 何よりも この思ひは愛しい
誰よりも 誰よりも 貴方を愛している
何よりも 何よりも この思ひは愛しい
◆松山千春全作品(解説)に思うこと~松山千春 全作品解説13~ インデックス13(2008~2009)

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