「中島みゆき『ミュージシャン』に思うこと~中島みゆき作品解説26~」S3577

 

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◇更新履歴
V
1.0:2016.2.27 初稿 

V1.1:2024.2.02 歌詞の追加及び是正

 

 

 

■ 「ミュージシャン」編曲者:椎名和夫
1988年3月16日発売の15枚目のオリジナルアルバム『中島みゆき』の9曲目(全9曲)

 

◆ミュージシャン
01. シンセサイザー:椎名和夫、久石譲
02. ギター:北島健二、斉藤英夫
03. べース:伊藤広規
04. ピアノ:中西康晴
05. パーカッション:浜口茂外也
06. サックス:Jake.H.Concepcion
07. コーラス:EVE、中島みゆき
08. マニュピレーター:都丸雄一 

 

◆演奏実績

01. 1990年 ツアー「Night Wings」 

 

◆2016.2.27 夢野旅人 2023.2.2追記
1987年10月の両国国技館でのステージを最後に、88年はライブ活動を休止して「出産」に専念。

春と秋に2枚のオリジナルアルバムをリリースしている。

その初子のタイトルは、ずばり『中島みゆき』。

アルバムのコピーは「みゆきが産んだのはみゆきだった」。

関連はないが、3月16日は浜田省吾のアルバム『FATHER'S SON』の発売日でもあった。


この二枚のアルバムを購入してずっと交互に聞いていた。

前作の『36.5℃』(1986.11)の

 

プロデューサーは、甲斐バンド解散直後の甲斐よしひろ。

1987年は大規模な全国ツアーを行っていた時期であり、本作のプロデューサーは椎名和夫。

前作同様、打ち込み、デジタルシンセを多用しているが、ヴォーカルの荒々しさは影をひそめ、聴きやすい印象。

 

このアルバムを携えてのツアーがなかったため、必然的にコンサートで披露されていない歌が存在するが、「ミュージシャン」は90年のツアー「Night Wings」でうたわれている。

 

~今から20年後に もう一度会ったなら
僕は何をしているだろう どうやって暮らしてるだろう~

と、はじまる「ミュージシャン」。

 

~他にできることもなし この齢になってるから
じっとベンチで暮らしてる
それより他ないだろうか~

 

と、未来を憂う人生半ばのミューシャンの唄である。

同じミュージシャンの悲哀をうたった「ばいばいどくおぶざべい」との違いは、ライトな仕上がりで、そして救いがあること。

 

この曲は、結びの殺し文句に尽きる。

~人生は長過ぎて僕の手に負えない
生意気な若い日のツケが回ってくるのか~ 

 

~膝を抱え泣くのはもうたくさんだけど
ふたりで泣いてるのはなおさら辛いじゃないか~

といった憂いごとに対して、

「ミュージシャン さみしいことを言わないで」
「ミュージシャン 長生きは辛いことじゃないはずよ」
「ミュージシャン かなしいことを言わないで」
「ミュージシャン 何処でもついてゆけるものよ女は」

 

天女の如く

優しく

歌ってくれる

 

この応援歌は、ミュージシャンだけのものではない。

こんなうにに優しく包み込まれたら、未来を憂う中年男性は一撃、やられてしまいます。

 

自分は青年のとき。

聴いて、やられてました。 

 

【追記2024.2.2】

そして青年からとうに中年、初老に入りかけた今でも、やられてしまう、人生の応援歌です。

 

◆歌詞

今から20年後に もう一度会ったなら

僕は何をしてるだろう

どうやって暮らしてるだろう

他にできることもなし この齢になってるから

じっとベンチで暮らしてる

それより他ないだろうか

 

人生は長過ぎて僕の手に負えない

生意気な若い日のツケが回ってくるのか

「ミュージシャン さみしいことを言わないで」

「ミュージシャン 長生きは辛いことじゃないはずよ」

 

20才の頃とは違う あの頃はひとりだった

傷口を舐めるように 音に浸っていたけれど

愛する者に与えてやれるものが欲しいんだ

身勝手過ぎる憧れを

押さえ込むのが闘いさ

 

膝を抱え泣くのはもうたくさんだけれど

ふたりで泣いてるのはなおさら辛いじゃないか

 

「ミュージシャン かなしいことを言わないで」

「ミュージシャン 何処でもついてゆけるものよ女は」

 

12才の頃 野球選手になりたかった

今でも夢にみるさ マウンドにあがってる

夢の中ではいつもヒーローさ

やせっぽちのくせに不思議とヒーローさ

だけど 8回の裏

投げ方を忘れてマウンドを降ろされる

やりきれぬ笑いばなしさ

かなしい夢さ

 

カウントが流れだすと 愚かな血が騒ぎだす

すまし返った街の角を はしゃぎながら翔けてゆく

「ミュージシャン さみしいことを言わないで」

「ミュージシャン 長生きは辛いことじゃないはずよ」

「ミュージシャン かなしいことを言わないで」

「ミュージシャン 何処でもついてゆけるものよ女は」

 

 

 

 

◆最新コンサート

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