「松山千春 『決意』に思うこと~松山千春 全作品解説262~」S2969/R
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曲を教えてください
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◇更新履歴
V1.0:2015.5.11 初稿
V1.0:2018.3.16 是正
■ 「決意」 編曲者:瀬尾一三<4:33>
2010年5月12日発売のアルバム『ずうっと一緒』の2曲目(全12曲)。
◆レコーディングミュージシャン
01. ドラム:島村英二
02. ギター(AG):古川望
03. ギター(EG):古川望
04. ベース:岡沢章
05. キーボード&プログラミング:小林信吾
06. ストリングス:クラッシャー木村ストリングス
◆2015.5.11 夢野旅人
2010年春にリリースされた新曲16曲の中で、自分が特に気に入った曲。
それは、ピストルバルブ ( Pistol Valve )を大胆にフィチャーした夏目一朗が手掛けた「真夏の一日(アルバムヴァージョン)」と、瀬尾一三が編曲した「決意」だった。
瀬尾一三。 1947年9月30日生まれ(67歳)。
1970年にアルファレコードに入社。
1972年にシンガーソングライターとしてソロデビューした後、セッション・ミュージシャン、プロデューサーへと転身。
1973年の吉田拓郎のアルバム『たくろうLIVE'73』を吉田と共同でプロデュース。
1974年の斉藤哲夫のアルバム『Goodtime Music』で初めて単独プロデュース。
その後、杏里の「オリビアを聴きながら」やバンバンの「『いちご白書』をもう一度」など、手がけた作品がヒット。
1980年代以降は徳永英明や甲斐よしひろ、長渕剛の作品を手掛ける。
1987年の長渕のアルバム『LICENSE』の全曲をプロデュースし、それ以降に発表されたアルバムのうち数枚は、瀬尾と彼との共同プロデュース。
また、チャゲ&飛鳥の1979年のデビュー曲「ひとり咲き」から、1988年発売のアルバム『ENERGY』に至るまでの楽曲のうち半数の編曲を手掛ている。
以上、Wikipedia (ウィキペディア) から抜粋。
自分が、長渕剛のアルバムの中で一枚選べと言われたら、彼が全曲プロデュースした『LICENSE』である。
そして何より、中島みゆきとのタッグである。
1988年『グッバイガール』のプロデュース以降、現在に至るまで、彼女のオリジナル・アルバム及びシングルで、プロデュース・アレンジ・演奏に携わり、コンサートのブロテュースと共にツアーにも同行している。
フォーク・ロック好きの我々にとって、
彼は、この世界の重鎮と言って過言ではない。
彼が編曲した松山千春楽曲は、
現在までに全19曲http://ameblo.jp/chiharu1997/entry-11499880956.html
。
1983年のアルバム『眠れない時代』の顔合わせが初。
以降、『愛を贈る』、『虹のかなた』、「男達の唄/踊り子」、『挫折』、そして『ずうっと一緒』の、アルバムとシングルで、6枚の製作に携わっている。
その中で、「砂の上」や、「6月の雨」、「人と生まれて」、「虹のかなた」、「男達の唄」、「情景」、「挫折」と名作が占める割合が高い。
特に「虹のかなた」http://ameblo.jp/chiharu1997/entry-11948049301.html は、あのイントロなしでは語れない。
瀬尾一三という音楽家は、聴く人のツボを知り尽くしている。
聴く人が喜ぶ、納得する楽曲に仕上げてくる。
それでいて、微塵も稚拙感がない。
それが、アーティスト自身(作者)が望んでいる、イメージしていた仕上がりかどうかは分からないが。
彼が、手がけた中島みゆきの作品を聴くと、
ドラマティックで、なによりコージャス感がある。
特に、杉本和代や坪倉唯子といったコーラスに酔わされる。
そして中島みゆきのヴォーカルと演奏のグルーヴ感に圧倒される。
「決意」をきいたときも、ああ、ゴージャスだなと思った。
ミュージシャンは、.島村英二と、岡沢章、古川望、小林信吾など中島みゆきのライブではお馴染みの顔ぶれ。
演奏は楽譜に忠実で、中島みゆきの「南三条」ほどの疾走感はないが、間違いなくライブ映えするのだろう。
これで、女性コーラスをつけていたなら、凄いことになっていただろう。
でも、いいわ、これ。
と、思った。
自分が望む音楽のツボを押し捲りされた気分だった。
同時に、ひとつ疑問ができた。
突出して楽曲が良過ぎると、
そちらばかりに耳がいって、伝えたい歌詞が霞んでしまわないか。
そのバランス。
実際、千春はどう思っているのだろう。
彼の編曲数が19曲と少ない理由は何なのだろう。
「今の(1990年以降の)みゆきのがなる歌い方は好きではない」
と、いうコメントが物語っているのだろうか。
そこのところは分かりませんが、さすが、フォーク・ロック界の重鎮・瀬尾一三と思った一曲でした。
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