アンコールは、
30周年記念ソングの
I AM YOUR SINGER からはじまり、
サザンにおいて軸になる曲が続く。
LOVEAFFAIR
栄光の男
どちらもサザンであり、
ファンの心に刺さるメッセージだ。
栄光の男は、僕自身人生が、後半を迎えているんだなと思う。それでも毎日の中で、喜びを見つけて生きていく。勇気をもらう曲です。
そして、クライマックス。
勝手にシンドバッド は、ツアー初日見に行った時には歌われていなかった。
桑田さんが、アンケートを読んで心境が変わり途中からセトリに加わったという。
歌わなかった桑田さんもわかるし、
歌うことにした桑田さんも伝わってくるステージでした。
そしてホントのホントのサプライズは
ラスト1曲に込められていた。
20年歌われていなかった、
旅姿六人衆が、旅姿四十周年として歌われた。
イントロのピアノの音がなった瞬間、
隣の席の人が号泣し泣き崩れた。
僕も、この瞬間を見て涙がでた。
実は、遡ること2年前の2017年、
僕はついに桑田佳祐さんと出会う。
ソロアルバム「がらくた」のジャケットの
アートディレクションをしたのだ。
そしてその想いは
「勝手にサザンDAY」へと続く。
桑田さんに恩返しをしようと、自分自身で企画したイベントのことだ。
サザンをリスペクトするアーティスト約20組が、サザンだけを歌い奏でるイベントで、
無謀な挑戦と言われながらも、最終的には4000人のお客さんを集め、桑田さんにも告知してもらえるようなとても忘れられないイベントになった。
その取り組みの4カ月間。
僕自身が、自分へのテーマソングとして掲げていたのが #旅姿六人衆 なのだ。
イベントを自分で主催したことのない僕は、お金集め、アーティストへのオファー、
リハーサル、会場づくり、ビジュアル、グッズデザイン、PR、そのほとんどが初めての業務。
ファンが集まる居酒屋、トリビュートバンドのライブ会場などでチラシを配ってまわり、
毎日ブログを書き、一歩づつファンやまわりの人に理解してもらい、なんとか形にできた。
そんな毎日のテーマソング。
それが旅姿六人衆だった。
時にくじけそうになったり、
時に励まされたり。
みんながあっての僕。
一つ何かを作り上げることでわかった
この曲のパワー。
ありがとう、ありがとうと
また会おうね、また会おうねと
尾崎紀世彦の また会う日まで で
お別れしたサザン。
日々その優しさが増している気がするのだ。
僕にとっての栄光の男は言った。
喜びを誰かと分かち合うのが人生さ。
そう、また、僕たちは
その優しさに包まれにいくのだ。
オマケ
包み隠さず、正直な話をすると
正月の広告からのツアーグッズまで、途中まではチャンスがありながらも、
デザインに関われなかったことが、めちゃくちゃ悔しかった。
ただ、
れもんらいふ をスタートして8年、こんな悔しさがまだ心にあるのかと思うと、まだまだ僕は
戦えるし、進化できる。
この歳になるといくらでも気持ちを分散できるはずなのに、苦しかった。
でも
そこまでの悔しい気持ちにさせてくれるのもサザンだし、
戦いのステージに立たせてくれるのも、またサザンなのだ。
2019年6月18日
アートディレクター / れもんらいふ代表
千原徹也
6月25日、
勝手にサザンNIGHT もきてね